2022年の注目はRoku

ストリーミングビデオ市場で大きな成長をしている会社の1つはRokuである。RokuはNetflixがストリーミング・プレーヤを提供するプロジェクトとしてスタートしたが、Netflixが自らプレーヤを提供することはハードウェア会社とのライセンス交渉を困難にするリスクがあることから中止になった。Rokuはスピンオフされ、最初のプレーヤは2008年に発売になった。Rokuのビジネスはストリーミング・プレーヤの販売とそのプットフォームのライセンシングであるが、設置台数が増えると共に、ストア売上、広告等のプラットフォームからの収入が増えていく。2014年に発売が開始したTCL、Hisense等からのスマートTVのRoku TVの成功が設置台数の増加に大きくと貢献している。

2016年Q4ではRokuの売上は$1.47億で、プレーヤの売上とライセンシングが75%を占めていた。2017年Q4では売上は$1.88億で、プラットフォームからの収入が45%になっている。2021年Q3では売上は$6.8億になり、その86%はプラットフォーム収入になっている。


Roku

Rokuの時価総額は7月中旬に$63億に達したが、3Qの売上が予想以下であった事で、約$300億に落ちている。GAMAとはクラスが違い、Netflixとの比較でも9分の1の規模である。IT企業で時価総額の規模が近い会社はDell($440億)である。ある程度の規模の買収は出来ると同時に、買収される可能性もある微妙な規模である。

RokuはスマートTV向けのプラットフォームとしては2年連続でトップに立っており、広告事業も成功をしており、Roku買収に関心がある会社としてApple、Google、Comcast等の名前が出ている。MicrosoftがAT&Tのデジタル広告プラットフォームのXandrを買収したことで、Microsoftの名前も浮かんでいる。Rokuの時価総額が落ちていることから買収のいいタイミングであるとの見方がある。

同時に、Rokuが買収に動くとの予想もある。RokuのAVODサービスのRoku Channelはアメリカで最も利用者が多いサービスであり、オリジナルコンテンツを増やそうとしている。Quibiのコンテンツを買い、ハウツー専門のThis Old House Venturesを5月に$9800万で買っている。Rokuが買収可能なスタジオとして、Lions Gate Entertainmentがある。Lions Gateの時価総額は$36億であり、Rokuが買収することは可能である。Lions GateはSVODサービスのStarz部門を手放し、スタジオ部門のLionsgateだけになるとの噂もある。これが、実行されれば、さらに買収可能な値段になる。Rokuは大手に買収されるのか、あるいは買収側になるのか。どちらにしても、大きなインパクトをもたらす事になる。