2012年第3四半期のテレビ視聴動向がNielsenから公開された。減少傾向にあったテレビの視聴時間は増え、前年同期から0.9%の増加をした。インターネットでのビデオ視聴は、前年同期から36.9%と大きく増えたが、DVD/Blu-rayの視聴時間は16.1%の減少をしている。
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月間平均視聴(利用)時間 |
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12年3Q |
12年2Q |
11年3Q |
前年比 |
前年差 |
| テレビ放送 |
148:03 |
144:54 |
146:45 |
0.9% |
1:18 |
| タイムシフト視聴 |
11:30 |
11:33 |
10:51 |
6.0% |
0:39 |
| DVD/B-Rディスク |
5:17 |
5:13 |
6:18 |
-16.1% |
-1:01 |
| ゲームコンソール |
6:38 |
6:26 |
6:15 |
-3.2% |
-0:13 |
| インターネット |
28:58 |
28:29 |
28:33 |
1.5% |
0:25 |
| インターネットビデオ |
6:59 |
5:51 |
5:06 |
36.9% |
1:53 |
| モバイルビデオ |
5:25 |
5:20 |
4:47 |
25% |
1:05 |
Nielsen
テレビ業界に取り、テレビ放送の視聴時間の減少が止まり、増加をした事はいいニュースであるが、視聴者の減少は止まっていなく、テレビ視聴者は前年同期から1.1%減った。最も利用者が減ったのはDVD/Blu-rayで、前年同期から7.3%も減っている。また、減少しているのはテレビ放送、DVD/Blu rayだけでなく、インターネットビデオの利用者も2.4%減っている。
今回のNielsenの統計の中で最も関心を集めているのが、タイムシフト視聴の分析である。Nielsenの調査によると、地上波で放送されている番組視聴の87.2%はライブ(放送時)であり、5.5%は同じ日のタイムシフト、翌日から7日以内のタイムシフトは6.1%である。地上波番組の視聴の98.8%は7日以内である。これに対して、ケーブル(多チャンネル)ネットワークの番組ではライブ視聴が93.3%、シンジケートされている番組ではライブが94.4%である。
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月間平均視聴(利用)者数 |
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12年3Q |
12年2Q |
11年3Q |
前年比 |
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| テレビ放送 |
282,646 |
283,293 |
285,858 |
-1.1% |
| タイムシフト視聴 |
150,248 |
145,805 |
140,251 |
7.1% |
| DVD/B-Rディスク |
148,846 |
149,241 |
160,626 |
-7.3% |
| ゲームコンソール |
94,207 |
96,325 |
97,844 |
-3.7% |
| インターネット |
210,730 |
210,142 |
213,256 |
-1.2% |
| インターネットビデオ |
161,146 |
161,864 |
165,102 |
-2.4% |
| モバイル電話 |
237,261 |
236,509 |
232,455 |
2.1% |
| モバイルビデオ |
38,435 |
37,048 |
31,364 |
22.5% |
Nielsen
なぜ、地上波の番組ではライブが視聴が低く、多チャンネル、シンジケートでは低いのか。それには、番組のジャンルが原因している。全体として、ドラマ、コメディー、子供番組はタイムシフトされ、スポーツ、ニュース、クイズ、トークショーはライブで視聴される傾向が強い。地上波放送は、タイムシフトが多いドラマ、コメディーを強みにしている。これに対し、多チャンネルには、ESPN(スポーツ)、CNN(ニュース)の様にタイムシフトでは視聴されない番組を専門としているネットワークが多い。シンジケートされている番組は、クイズ、トークショー、再放送ドラマが主体であり、どれもタイムシフトの対象にはなりにくい番組である。
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ライブ対タイムシフト視聴 |
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ライブ |
当日タイムシフト |
7日間以内 |
7日間以後 |
| 地上波番組 |
87.2% |
5.5% |
6.1% |
1.1% |
| 多チャンネル番組 |
93.3% |
3.4% |
2.8% |
0.6% |
| シンジケート番組 |
94.4% |
3.4% |
1.9% |
0.3% |
Nielsen
言い方を変えると、地上波で放送されている番組は、賞味期限が長い物が多く、当日を過ぎても7.3%の視聴がある。これに対して、多チャンネル、シンジケート物の賞味期限は短く、当日を過ぎると2、3%の視聴にしかならない。
しかし、7日間を過ぎた後でも視聴が多い番組のトップ10に限定した比較では、状況はかなり違う。ライブでの視聴は地上波番組が63.9%、ケーブルが74.1%でその差は大きくと縮まる。そして、放送から7日間までの視聴では、地上波とケーブルが逆転し、地上波が95.3%、多チャンネル番組が93.9%になる。放送から7日間を過ぎた後でも、視聴される賞味期限が長い番組は、地上波より、多チャンネルにある事になる。それは、子供向け番組である。親は、子供向け番組は録画をしておき、週末等にまとめて見せている様だ。
タイムシフト視聴により、番組が視聴される期限が長くなる事は、番組の成功、失敗を判断する事を難しくしている。これまでは、放送時の視聴率で、その番組の成功、失敗が判断された。しかし、番組によっては放送後から7日間でのタイムシフト視聴が全体の30%に近い番組もある。同じ1200万人の視聴がある番組でも、ライブ視聴がほとんどの番組とタイムシフト視聴が多い番組のどちらがより成功と言えるのか。また、Nielsenのタイムシフト市場の統計は、録画機を使ってでの視聴であり、Hulu等を使ってでのキャッチアップ視聴は含まれていない。ブロードバンドでの視聴を加えると放送以後の視聴はもっと多くなるが、どの程度であるかは分かっていない。
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7日以後での視聴が多い番組に限定した比較 |
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ライブ |
当日 |
7日間 |
14日間 |
21日間 |
| 地上波番組 |
63.9% |
74.0% |
95.3% |
98.2% |
99.4% |
| 多チャンネル番組 |
74.1% |
80.8% |
93.9% |
96.3% |
98.5% |
| シンジケート番組 |
91.3% |
95.5% |
99.3% |
99.8% |
99.9% |
Nielsen
Nielsenは、今年の9月からブロードバンドを使ってでのTV番組視聴もその統計調査に加えると発表している。これまでのNielsenのTV世帯の定義は、地上波、あるいは多チャンネルサービスを使いTV番組を視聴している世帯である。新しい定義ではテレビ、あるいはモニターで地上波、多チャンネルサービス、あるいはブロードバンドを使い、番組を視聴している世帯となる。Nielsenの推定は、アメリカの500万の世帯はテレビ放送(地上波、あるいは多チャンネルサービス)を使っていないので、現在のテレビ視聴世帯には含まれていない。しかし、その500万世帯の75%はブロードバンドサービスに加入しており、OTT-VでTV番組を見ている可能性がある。
