アナログ停波は6月12日に延期になったが,数多くの局が予定通りに2月17日に停波を行った。FCCは17日にアナログ停波を希望する放送局は2月9日までにFCCに申請をする事を命じた。これに対して、491の局が停波の申請を提出した。FCCはその内、368局の停波を認めるが、123局に対してはその停波は問題をきたす可能性があるとして一時、拒否をする。これら局の停波を全て認めた場合、主要な放送局の全てが停波される地域が出てくるからである。
FCCは主要な放送局が全てアナログ停波希望している地域にスタッフを派遣し、放送局と協議を行った。この結果、一部の局はアナログ停波の延期をする、あるいは停波後もアナログで公共メッセージを流す事を了解し、最終的にFCCは421局に対して、アナログ停波の許可を与え、これらの局は2月17日にアナログ放送を終了させた。先行テストを行ったウィルミントン、環境上の理由で停波を早めたハワイ等を含め、すでに220の局がアナログ停波を行っており、2月17日で、641局、全米の放送局の36%がデジタル移行を完了させた事になる。
17日にアナログ停波を行った局の多くは小規模の局である。例えばサンフランシスコ・ベイエーリア(TV世帯数250万、DMA6位)でも4つの局が停波しているが、どれも主要ネットワークには属さない独立系である。しかし、一部の地域では4大ネットワーク中の3 つ以上に属す局が停波をしている。この中で最も規模の大きな地域は、カリフォルニアのサンディエゴ(TV世帯110万世、DMA28 位)で、NBCを残し、CBS、ABC、Fox系が停波をした。その他の大きな地域にはロードアイランド(62万世帯、52位)、マディソン(ウィスコンシン)(38万、85位)、ウェイコ(テキサス)(33万、95 位)がある。17日にアナログをした局の地域の合計世帯数は1240万世帯であり、全TV視聴世帯の約11%に相当する。
(DTVコンバーターの接続がうまくいかないことに腹を立て、TVに発砲し、逮捕された男性が出た以外は)、アナログ停波による大きな問題は報告されていない。デジタル移行時にチャンネルを変更する必要がある放送局もあったが、放送局側のトラブルは起きていない。FCCが設置した視聴者に対するサポートのコールセンターにはアナログ停波のあった17日には約28,000件、18日は約25,000件、19日には18,000件の問い合わせがあった。
この他、放送局への直接の電話もあるが、殆どの放送局は停波当日とその翌日でそれぞれ、50件から200件程度の問い合わせがあったと報告している。しかし、一部の地域の放送局は多数の問い合わせがあった事を報告している。例えば、オクラホマシティーで停波をした2つ局はそれぞれ、当日とその翌日で900件近い問い合わせがあったと報告をしている。
FCCが設置したコールセンターに対する問い合わせは3日間で約70,000件、421の放送局に3日間でそれぞれ400件の問い合わせがあったとして、合計で約240,000件の問い合わせになる。停波があった地域の合計視聴者数の1240万からすると、これは2%であり、大きな数字ではない。
FCCにあった問い合わせの内、最も多かったのはDTVコンバーターでの受信に関する物で、17日の問い合わせの26%、18日の32.5%をしめた。これにはDTVチューナーのスキャニングの方法、アンテナの問題等が含まれる。2位はコンバーター自体に関する物で、17日の21.8%、18日の20.1%を占めた。これには、クーポンの未着、申請方法、購入場所等が含まれた。アナログ停波に関してまったく知識が無かったのは17日の問い合わせの内、4.5%、18日の2.3%であった。
621局のアナログ停波が行われたが、まだ約1000局が残されている。何局が6月12日まで待って、アナログ停波をするかは不明である。FCCは取りあえず、2月17日から30日間はアナログ停波禁止としており、次に停波が出来る日程に関するルール作りを行っている。FCCは次のアナログ停波を4月16日とする予定を発表したが、これに対してアナログ停波を急ぎたい放送局が反対をしている。運営予算の少ない非営利局が特に、アナログ停波を急いでいる。
FCCはまた、電話によるサポートだけでなく、停波が行われる各地域に視聴者が訪れ、サポートを受けることが出来るセンター、さらに家庭に訪問するサポートスタッフの配置も計画をしていると報道されている。
この17日の一部停波が影響をしたのか、Nielsenが報告している、アナログ停波の準備が全く出来ていない世帯は2月末は450万(3.9%)と、2月の中旬の500万(4.4%)から2週間で10%の減少を見せた。最も、準備度が低い地域はアリゾナのサンタフェで、10%の世帯が未対応であったがこれも2週間前の12%から減っている。
また、連邦政府はDTVコンバーターのクーポンプログラムに対する6.5億ドルの増資を含む、景気刺激策を通過させた。現在、DTVクーポンプログラムには約420万の待ちリストがあり、これらに対してDTVクーポンを発行するには1.68億ドルが必要とされる。追加予算は認められたが、すぐにNTIAに資金が入るわけではなく、クーポンの発行は3月始めに再開始された。NTIAは1週間に200万のペースで発行を行っており、3月中旬頃には待ちリストに対する発行を完了する予定。議会の一部からはNTIAに対して、アナログTVだけの世帯を優先する事を要望する意見も出ているが、NITAは追加資金が入れば、420万の申請に対応する事は可能であり、現状で優先順位は必要は無いとしているが、資金が再度欠如する可能性が出れば、アナログ世帯の優先を検討すると答えている。
