このThe Compassが出版になる時点で、アナログ停波は約5週間後に迫ることになる。12月中旬にNielsenが発表した統計は、TV視聴世帯の90%は2月17日のアナログ停波を知っているが、その対応方法に関しては間違いが多く、25%は多チャンネルサービスに加入しないとTVが見られなくなると信じていた。NielsenはTV視聴世帯の6.8%はアナログ停波に完全に未対応だと発表している。未対応の世帯は11月7.4%より減っている。しかし、一部未対応の世帯がさらに10%あり、準備状況は良いとは言えなえない。
準備状況のテストとして12月17日にワシントンDCと29の州で一時的なアナログ停波が行われた。アナログ停波テストに参加した局は数分間、アナログ放送を中断した。多くの局はアナログ停波テストに先立ち、警告メッセージを流し、実際の停波中もアナログ停波の準備に関する相談が行える電話番号を流した。例えば、10月にボストンで行われたアナログ停波テストでは、地元の公共放送のPBS局のWGBHが中心となり、停波テストを行った局は停波中、WGBHにチャンネルを変えるよう促すメッセージを流し、WGBHはアナログ停波に備える為に制作した特別番組を一日中放送し続けた。
また、カリフォルニア州のチコ/レッディング地域は12月22日で、4つある局の内の3局が一足早くアナログ放送を完全に停波した。
アナログ停波が近づくに連れ、DTVコンバーターのクーポンの申請も増えており、商務省は2008年12月の方半に予算が足りなくなる可能性がある事を発表した。この時点での推定では、予算の不足が起きるのは1月末から2月であったが、12月末にクーポンへの申請が殺到し、1月5日にクーポンプログラムを運営している、National Telecommunications & Information Administrationは予算分のクーポンの発行が終わった事を発表した。これ以後の申請は待ち名簿に載せられ、クーポンが失効した時点で、発行が行われる。クーポンの有効期限は90日間で、現時点のクーポンの失効率は40%であり、2月17日までは毎週351,000枚、2月17日から3月16日までは毎週495,000枚、3月末までは655,000枚のクーポンが失効する計算になる。しかし、今後はクーポンの利用率は増え、失効は減る可能性も高い。これまでに4190万枚のクーポンが2410万世帯に送られ、その内、1800万枚が利用されている。
2月17日までに準備状況を100%にする事は不可能であり、アナログ停波後に混乱が起きることは必然的である。これを最低限に止める為に、連邦政府はアナログ放送の終了を30日間延期し、放送局はデジタル移行後、30日間、アナログチャンネルに置いて対応方法に関するメッセージを流すことを可能にする法案を通過させた。デジタル移行に関するメッセージ以外、天災、大事故等に関する警告も放送する事が出来る。しかし、参加はボランティア・ベースであり、参加の義務は無い。また、アナログ放送を続ける事が出来る局は、公共安全帯域に使われる52~69チャンネルは使えなく、2~51チャンネルに限られ、さらにデジタル放送に干渉する可能性があるチャンネルも使えない。このため、FCCの発表では210のTV市場の内、35%にあたる74地域では対応する局が存在しない。
この準備状況に不安を持ち、アナログ停波の延期を求める意見が出始めている。その一人はオバマ次期大統領で、同氏の政権移行チームは上院通商委員会と下院エネルギーと通商委員会に宛てて、アナログ停波の延期を求める手紙を送っている。下院の電話機通信とインターネット小委員会のマーキー委員長、それに消費者団体のConsumer Unionも延期を支持している他、4大ネットワークのABC、CBC、Fox、NBCも延期の支持を表明している。
