Public Broadcasting Service(PBS)はアメリカの公共放送サービスで、全米に300以上の放送局を持つ放送ネットワークである。PBSはその局に対して毎週約200時間の番組を配信している。2005年にその伝送路をアップグレードするNext Generation Interconnect System(NGIS)の為に、10年計画で、政府から1.2億ドルの予算を得ている。
NGISの最初のフェーズはその局への衛星配信を新しい衛星のAMC-21(SES社の衛星)に移行する物で、2007年から2008年にかけ行われた。第2フェーズは、NGIS-NRT(Non-Real-Time)と呼ばれリアルタイムでは放送されない番組をファイルベースで伝送するプロジェクトである。
PBSがその放送局に送っている番組の内、リアルタイムで放送されているのは25%程度である。他の番組は、局がいったん録画し、放送時にそれを再生している。この伝送の効率化の為に、ファイルベースで番組を送る事を決定したが、2006年に予算の内、3500万ドルが一時ストップした為、NRT計画も遅れていた。しかし、予算は復活し、PBSはNRTプロジェクトを再スタートしている。ファイルベースで番組を配信する為にはそれを受けるキャッチサーバーを各局に設置する必要がある。PBSは、アルファ・テストとして、15局にキャッチ・サーバーの設置を終わらせた。
キャッチ・サーバーは12テラバイトの記録容量を持ち、10日間の番組を保存する事が出来る。サーバーは、HPのDL380 G6をベースにし、International Datacasting社のファイル転送システムが使われている。より本格的なベータテストを行うためには、まだソフトウェアレベルのインテグレーションが必要であり、ベータテストが行えるのは今年の秋の予定になっている。PBSはこのベータテストが成功すれば、今年の末から来年初めには、180局にキャッチ・サーバーを導入していく。
PBSは一日に40時間分の番組をファイルベースで提供する事を最終的なゴールにしている。現在の時点では圧縮にはMPEG-2が使われ、HDは33 Mbps、SDは13 Mbpsで配信するが、将来的にはMPEG-4への移行を予定している。
