Tru2wayの動向

ケーブルTV向けSTBの標準仕様にはCableCARDを含んだハードウェア仕様と、ミドルウェアのOCAP(OpenCable Application Platform)がある。JavaベースOCAPは、ケーブルTVのSTB向けに共通のアプリケーションを開発する事を可能にする。FCCの規制はハードウェアに対してであり、CableCARDの採用は義務付けられているが、OCAPは規制の対象ではない。もし、CableCARDを採用したデジタルケーブル対応のTV、DVR等が市販された場合、それらの製品上でケーブルTV事業者が提供するIPG等のアプリケーションが走る必要があり、OCAPはその為のミドルウェアであり、コンシューマ向けのブランドとして、tru2wayと呼ばれている。

ケーブルTV事業者は2008年末までに9000万世帯でtru2wayが使えるようにし、tru2wayのミドルウェアをSTBに採用していく予定であった。最初は、既存のSTBでもtru2wayが走らせられるはずであった。しかし、実際には既存のSTBではtru2wayを走らせるのに十分な性能が無く、tru2wayを導入していくのには、新しいSTBが必要となり、導入は進まなかった。Panasonic等のベンダーはtru2way対応のTVを発表したが、売れず、tru2wayに対する関心は冷めた。

現在、導入されているtru2way対応のSTBは400万台程度でしかない。しかし、先月号で書いたように、Coxはその次世代IPGをtru2wayで開発し、このIPGを含む「Plus」のサービスをtru2way対応のCiscoの新しいSTB上で提供していく。また、Comcastは次世代のSTBではtru2wayを標準とする計画を発表している。Comcastはtru2wayを標準仕様とする事で、異なるベンダーのSTBをミックスして使うことを可能にする予定である。

Comcastはこのプロジェクトの実施のためにNDSを雇うことを発表した。Comcastの最初のtru2wayを導入したSTBはPace社製になる。Comcastはどの様なスケジュールで、tru2wayを導入していくかは発表していない。しかし、今年中にはPace社のtru2wayを採用したSTBの提供が始まると思われ、2011年にはtru2wayがやっと普及を見せる可能性が出ている。