FoxによるスーパーボウルLIXの放送は視聴者数、ストリーミングでの配信、それに広告収入としても大成功であった。オーバータイムになった昨年の試合とは違い、前半が終わった時点で24-0と一方的であったにもかかわらず、平均視聴者数は昨年を上回り、過去最大の1.277億人であった。ピークは第2クオーターの20:00~20:15(ET)で1.377億人となった。ハーフタイム・ショーの視聴者数も過去最大の1.335億人で、昨年の1.293億人から3%アップした。
スーパーボウルLIXでは、ストリーミングでの視聴者数が放送とほぼ同じになった。視聴者の51%は既存の放送媒体(ケーブルTV、衛星、地上波アンテナ)での視聴であった。英語での放送は地上波のFoxが行い、多チャンネル向けネットワークのFox DeportesとNBCU系の地上波ネットワークのTelemundoがスペイン語で放送した。残りの49%はインターネットでの視聴で、これにはYou Tube TV等のvMVPDサービス、Tubi、NFL.com等が含まれる。
vMVPD以外でのストリーミング視聴者数は1450万人で、その内の1360万人はFox系のAVOD/FASTサービスのTubiでの視聴であった。Tubiでの視聴は、全体の10%以上を占めたことになる。Tubiでの視聴が多かった理由の1つは4Kで配信したことである。地上波での4K放送は無く、ATSC 3.0局でもHDでの放送で、一部の局がHDRでの放送をしただけである。4Kでの放送はComcast等のケーブルTV、You Tube TV等のvMVPD等も行ったが、無料の4K放送はTubiだけであった。
FoxはTubiでスーパーボウルを4K配信することを大きく宣伝した。スーパーボウルを放送することはTubiの利用を増やすのには効果的であるが、リスクもあった。画質が期待以下で、さらに大きな遅延、バッファリングが起きる等のトラブルが出た場合、逆効果になる。しかし、トラブルは殆ど報告されていないく、画質は地上波放送よりも勝っていた。毎年スーパーボウルでのストリーミング配信の遅延時間を報告してるPhenix社によるとTubiの遅延は26秒であった。2年前のFoxSportsのアプリでの配信は24秒で、それよりは若干遅いが、NFL.comの遅延は51秒、vMVPDは60秒以上であったので、Tubiの遅延は他のストリーミングの半分以下であった。筆者は2台のRokuを使い、1つの回線で2つのストリームを視聴した、視界開始30分前にストリーミングを開始した方のRokuの遅延は17秒、試合直前にストーミング開始した2台目は20秒の遅延であった。アナリストのダン・レイバンは、iOSのTubiアプリで5G回線を使った環境では遅延ゼロで、地上波放送よりも1秒早かったとレポートしている。

Nielsen

Phenix
FoxのスーパーボウルLIXでの広告価格30秒で$700万以上になり、一部は$800万を超えたと推定されている。総額は$8億で、昨年(CBS)が得た$6.95億を軽く超えた、昨年のレギュラータイムの広告総額は$6.35億であったが、オーバータイムになったことで$6000万の追加収入があった。
