2022年シーズンからのMajor League Baseball(MLB)の放送権利を持つ会社にNBC SportsとAppleが加わった。昨年までの権利を持っていたESPN(Disney)、Fox、それにTurner Sports(WarnerMedia)の契約更新はすでに発表されていた。Foxの契約は年間$5.25億から$7.55億の増え、Turnerは$3.25億から$5.35億に増えた。Turnerの契約金は65%の増加で、TBS(Turner Broadcasting System)がポストシーズン・ゲームの殆どの権利を得た。ESPNの契約金は$7億から$5.5億に減っている。
NBC Sportsは$3000万で日曜の新たな試合時間、Appleは$8500万金曜の2試合の権利を得た。NBC Sportsは試合をPeacockで配信しするので、どちらもストリーミングでの配信となる。

これまでスポーツ放送は多チャンネルサービスに大きくと頼っていた。4大ネットワークはESPN、NBCS、CBS Sports、Fox Sportsとスポーツ専門のチャンネルを持ち、WarnerMediaはTBSとTNTでMLB、NBA等を放送していた。しかし、コードカッティングはこれを崩している。スポーツ契約料は高く、加入者が減れば、視聴者あたりの負担が増える。視聴料が増えると、コードカッティングが増える負のスパイラルが起きている。スポーツ専門チャンネルとしては最大のESPNの視聴可能世帯数は2020年の8400万世帯から2021年には7600万世帯に減っている。NBCUはNBSCをなくし、多チャンネルではUSA Networkでスポーツを配信している。
若い人の多チャンネルサービス加入率は低くので、スポーツを見る機会が少なくなり、スポーツファンの高齢化が起きている。スポーツリーグは若返りのためにストリーミング事業者との契約を求めている。ストリーミングサービスは新たな加入者を求めており、ニーズがマッチし、スポーツ放送のストリーミング化が急速に増えている。
今回の契約でもっとも関心を集めているのはAppleの契約である。スポーツ配信はAppleにとり、初めてのことである。Appleがどのようにスポーツ中継の番組を作るにかが話題になっている。Appleは自前で設備を持ち、放送を行うのか、あるいはMLB等の設備を借りるのか。MLBはMLB TV、MLB.com等のために制作設備を持っており、最初をこれを借りる可能性がある。しかし、MLBだけでなく他のスポーツも配信するのであれば、Appleがプロダクション設備を持つ可能性もある。Appleが狙っているのはApple TV+の加入者を増やすだけでなく、ライブ・ストリーミングのノーハウを得る目的もあり、クラウドサービスに参入する考えもあるのかも知れない。
また、どのような番組を作るのかに対する興味もある。Appleのことであるので、これまでと同じ様なコンセプトではないであろう。テクノロジーをふんだんに使ったものになるのであろうか。また、広告無しであれば、イニングの間をいかに使うのであろうか。金曜に2試合を配信するだけと言うことはなく、スポーツニュースのような番組を制作する可能性もある。これらも、既存の番組とは違うコンセプトになるのであろうか。Appleがスポーツ配信に変化をもたらすのであろうか。
