NBCUniversalとParamount Globalは有料のSVODサービスと無料のFAST/AVODサービスを提供している。どちらのSVODにも広告無しと広告付きの2つのプランがあり、無料のサービスにはオンデマンドとリニア・チャンネル(FAST)が含まれている。だが、提供の方法は全く異なる。ParamountはSVODはParamount+、FAST/AVODはPluto TVとして提供している。それに対して、NBCUはPeacockの名称で、SVODもFAST/AVODも提供してる。
NBCのPeacockには広告無し($10)、広告付き($5)、無料の3つのプランがある。どのプランにもFASTが含まれている。広告無しと広告付きではコンテンツは同じであり、違いはオンデマンドのコンテンツに広告があるか、無いかの違いである。広告無しプランでもFASTのチャンネルには広告がある。有料と無料プランの違いはコンテンツであり、無料プランにはライブスポーツ、TV番組の翌日配信等が含まれない。
NBCUに取り初めてのストリーミングサービス参入であり、2つのサービスをマーケットするより、1つのブランドに統一した方が効率的である。最初は、無料のプランから使い、スポーツ等の無料版には無いコンテンツを見たいために有料版にアップグレードする利用者も居るので、無料版は有料版の宣伝になる。また、広告付きSVODと無料版の広告プラットフォームも統一されているので、広告販売も容易であろう。しかし、無料版と有料版に対する混乱があり、Peacockを有料サービスと思い、無料版も使っていない人もいる。
Paramount+とPluto TVは状況が異なる。Paramount+の前身はCBSのCBS All Accessであり、Pluto TVはViacomが買収したサービスで、CBSとViacomが合併してから会社のサービスになった。Paramount+にはViacom系のコンテンツがあり、Pluto TVにはCBS系のコンテンツもあるが、2つは全く異なるサービスである。
SVODとFAST/AVODはPeacockのように統合すべきか。利用者数で見るとPeacockのアクティブ利用者は12月末で2540万人であったのに対して、Paramount+とShowtime他のParamount Globalの他のSVODサービス加入者は世界で3280人、Pluto TV利用者は世界で6400万人であり、Paramount Globalが勝っている。しかし、Peacockのローンチは2020年であったのに対してCBS All AccessとPluto TVは共に2014年のスタートであり、加入者の比較で判断は出来ない。
1つのサービスであった方が、ブランド力は強く、相乗効果は高いであろう。しかし、ParamountのCFOはDeutsche BankのMedia, Internet and Telecom Conference において、別のサービスであることでより大きなリーチを得ることが可能で、1つのサービスであることより2倍の視聴者数を得ることが出来ると語っている。
現時点でSVODとFAST/AVODを提供しているのはこの2社だけである。Warner Bros. Discoveryは多チャンネルネットワーク系であり、視聴者料、プラス広告が基本であり、無料サービスは検討しないであろう。FoxはTubiを持ち、FAST/AVODを提供しているが、映画スタジオと多チャンネルネットワークはDisneyに売っており、SVOD参入する規模のコンテンツ資産がない。DisneyにはABCがあり、FAST/AVODに参入する可能性はある。すでに、Disney+に広告付きプランを加える事を発表している。もし、DisneyがFAST/AVODに参入をするなら、PeacockのようにDisney+に無料プランを加えるか、あるいはParamountのように別ブランドにするであろうか。
