Internet Advertising Bureau(IAB)の「Internet Advertising Revenue Report 2017」(http://bit.ly/2rRS9bY)によるとインターネット広告は2017年は21.1%の成長をし、$880億となっている。これに対して、テレビ広告全体(地上波ネットワーク、多チャンネルネットワーク、地上波局、多チャンネルサービス事業者)は$701億で昨年から2.6%の減少であった。2018年は選挙の年であり、選挙広告が増えることでローカルTV広告が増えるはずだが、その成長は1%程度と予測されている。
OTTビデオの視聴が増えることでテレビ放送の視聴時間は減少しており、テレビ広告の売上が減ることは当然である。デジタル・ビデオ広告(OTTビデオのプリ、ミッド、エンド・ロール)の規模はeMarketerによると$132億になっている。デジタル・ビデオの広告はアドレッサブルと言うメリットがある。ケーブルTVでもアドレッサブル広告が行われているがその規模はまだ$12.7億(eMarketer)であり、デジタル・ビデオ広告の10分の1でしかない。
テレビネットワークは視聴者が減ることによる広告単価の減少を広告枠の増加で補ってきた。広告時間を増やし、さらに広告も短くし、本数を増やしてきた。2009年では地上波の広告時間は1時間に13分25秒であったのが、2017年には14分37秒に増え、ケーブルネットワークでは14分27秒から16分8秒に増えている。短い15秒広告は2014年では全体の29%であったのが、2017年には35%に増え、10秒広告は2%から5%に増え、新たに6秒広告が使われ始めている。しかし、これには弊害がある。広告時間が増えただけでなく、広告本数も増えた事で、テレビ放送が広告だらけになったイメージがあり、広告無しのSVODの魅力を増やす事になっている。広告ばかりのテレビ放送が嫌になり、見ない人が増えれば、広告単価は暴落する事になる。テレビネットワークは広告を減らす方向に動いている。NBCは2018年の秋から広告量をプライムタイムで10%、全体で20%減らす事を発表している。Foxは2020年には1時間で2分にする目標を発表している。

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広告時間の短縮を成功させるにはテレビ広告の単価を上げていく必要性がある。NBCは効果をテレビ広告だけで測るのではなく、インターネットでの配信、YouTube等でのビデオクリップの配信も測定に含めた、トータルな広告価値を見る必要性を訴えて来た。NBCは独自のデータ分析を提供し、これをベースに2016年にAudience Studioと呼ばれる視聴データとプログラマティック広告のサービスを発表した。これに対して、Fox、Turner(Time Warner)、Viacomの3社は業界共通のデータ仕様として2017年にOpenAPを設立した。NBCUniversalは最初はOpenAPに消極的であった。しかし、広告主は共通したデータと効果測定を求めており、先月にNBCUniversalもOpenAPに参加した。OpenAPはNielsenとComScoreをデータを統合した視聴者をターゲットする為のツールであり、広告購入のプラットフォームは含まれていない。NBCUniversalの参加により、4大ネットワーク中の2つ(NBCとFox)がOpenAPに参加した事になる。
2つ目のABCを持つDisneyは先月に独自のLuminate と呼ばれる広告サービスを発表した。Disneyは最初、ABCだけでプログラマティック広告を始めたが、1つのチャンネルだけでは効果が少なく、新たにESPN系とFreeformの2つのチャンネルを加え、Luminateを開始した。
CBSも高度な広告に乗り出した。同社はスマートTVを対象に地上波でのはじめてのダイナミックな広告挿入を可能にする。同社はNielsenのGracenoteが提供する透かし技術を使い、どの番組が視聴されているかを知り、インターネットで配信される異なるバージョンの広告を視聴者に合わせて挿入する。GracenoteのARC技術はすでに数百万台のスマートTVに採用されている。
