Foxが放送局を購入

21st Century Foxはその映画スタジオ、FX等の多チャンネルネットワーク、それに海外の資産を売ろうとしている。Disneyがその買収に名乗りを上げている他、Comcastも強い関心を示している。ComcastはすでにNBCUniversalを持ち、Foxの資産買収は司法省が承認しない可能性があり、Comcastは取りあえずFoxが持つ欧州の多チャンネルサービス、Skyの買収を試みている。

Disney、ComcastがFoxの資産に関心を示しているのはSVODサービス開始の為である。Disneyは4月のESPNのOTT版のESPN+をスタートさせており、2019年にはDisneyブランドのSVODを開始する予定である。そのためのコンテンツを増やすためにFoxに関心がある。ComcastはNBCUniversalを買収した時の条件でHuluの経営への参加を含めて、OTTビデオへの参加は限定されている。しかし、その条件は今年中に失効し、ComcastもSVODを開始する予定である。

SVOD化に必要な資産を売るFoxはどうするのか。Foxの狙いは別にあるようだ。同社は地上波放送局会社のSinclairとTribuneから7局を$9.1億で買収する。買収する局は下記7社である。すでにFoxが持っている放送局にこの7社を加えると、Foxはトップ20地域の19地域で放送局を持ち、そのリーチは50%になる。

  • KCPQ、シアトル(Fox加盟局)
  • WSFL、マイアミ(CW加盟局)
  • KDVR、デンバー(Fox加盟局)
  • WJW、クリーブランド(Fox加盟局)
  • KTXL、サクラメント(Fox加盟局)
  • KSWB、サンディエゴ(Fox加盟局)
  • KSTU、ソルトレイクシティ(Fox加盟局)

他のネットワークは視聴者への直接配信に動いている中、FoxはATSC 3.0による地上波のカムバックに賭けている事になる。Foxはすべての多チャンネルネットワークを手放す訳ではなく、Fox NewsとFox Sportsは残す。ニュースとスポーツはどちらもライブでの視聴が多いコンテンツであり、ATSC 3.0の成功の鍵となるコンテンツである。OTT化が話題の中、地上波放送に注力するFoxの戦略はユニークである。