10月1日にVerizonが「世界最初の5Gサービス」を開始した。サービスは家庭向けブロードバンドサービスで、モバイルでは無い。また、採用されている規格はVerizonの5G TF(Technical Forum)で、3GPPの5G NR(New Radio)では無いので、本当の「5G」ではないとの意見もある。また、5Gのバリエーションもも含めるのであれば、Starry社がボストンとLAで5Gをベースにした規格を使った固定ブロードバンドのサービスを提供しているので、Verizonが世界最初とは無い。
Verizonの固定5Gサービスの料金は月$70だが、モバイルサービス加入者には月$50で提供される。無料のApple TV 4K、あるいはChromecast Ultraが付き、YouTube TVが3ヶ月間無料になる。ルーターはInseego社の製品で、5G規格がファイナライズされ、移行する時に無償でリプレースされる予定である。
サービスはLA、ヒューストン、サクラメント、インディアナポリスの4都市で提供されているが、全都市がカバーされている訳ではなく、一部の地域に限られている。サービスが受けられる地域はかなり限定されているようである、申し込んでもサービスが受けられない事への不満が多い。また、利用可能な地域でも障害物等の関係で導入出来ない可能性もある。設置にはかなりの時間かかるようであり、最終的には利用不可能になる場合もあり、それも不満になっているようである。
サービスが受けられないことに対する不満は多いが、実際に利用をしている人たちの評判は良い。サービスは安定しており、速度も公称300 Mbpsとなっているが、下りではそれ以上の速度があり、上りでも300 Mbpsに近い速度が出ている様である。Signals Research Groupが行なったテスト(http://bit.ly/2DnPzl1)では下りは600~800 Mbpsで、上りは250 Mbpsとなっている。Verizonは6ヶ月以内には速度を倍増すると語っている。
AT&Tも5Gヘースのインターネットサービスを開始する準備をしており、年内にダラス等の12都市でサービスを開始し、来年初めに19都市を加える予定である。AT&TとVerizonが5Gを使った家庭向けブロードバンドに積極的な理由はブロードバンド市場をケーブルTV事業者に奪われているからである。光ファーバーへの投資をストップし、高速化を行うことが出来なくなって電話会社はQ3では15万のブロードバンド加入世帯を失っている。これに対して、ケーブルTV事業者は36万のブロードバンド世帯を加えている。
電話事業者5Gによりブロードバンド加入者をケーブルTV事業者から奪い返そうとしている。ケーブルTV事業者は5Gは驚異ではないと言っているが、大きなリスクとなる可能性がある。5Gが普及することで失うのはブロードバンド加入者だけではない。Q3に多チャンネルサービスは100万世帯を失ったが、その内の70万世帯以上は衛星事業者のロスである。ケーブルTV事業者の減少が少ないのはダブル・プレーのお陰である。以前はケーブルTVが主役で、ブロードバンドがおまけであったが、現在は逆転している。ケーブルTVの減少が少ないのはダブル・プレーによりケーブルTV料金が安くなっているであり、ブロードバンドを5Gに奪われると、ケーブルTV加入者も一緒に失う可能性がある。
