映画劇場とストリーミングの両立

「Godzilla vs. Kong」(GvK)の劇場売上は初日5日間で$4850万ドルとなり、パンダミックにより1年以上閉鎖されたいた映画館に希望を与えている。GvKはHBO Maxでも封切りと同時に配信されたことで、若い男性は劇場に来ない可能性があるとの悲観的な予測があったが、劇場で見た人の64%は男性で、52%は25歳以下であった。

映画館でヒットした同時に、GvKはHBO Maxでも成功をした。SambaTVの統計では5日間で360万人がHBO MaxでGvKを最低でも5分以上は視聴し、クリスマスに封切りされた「Wonder Woman 1984」の220万人の記録を簡単に抜いた。

しかし、GvKが映画の劇場公開、そしてそれと同時のストリーミング配信とが両立出来ることを示したとは言えない。5日間で$4850万ドルは映画館の再開後の最大売上である。しかし、初日における最大の売上の記録は2019年の「Avengers: Endgame」で、$3.57億であった。再開している映画館の数はまだ半分程度で、観客数も限定しでの興行であり、さらに映画館に行くことをためらっている人も多く、これまでの記録とは比較は出来ない。しかし、HBO Maxで配信されたことで、劇場に行かなかった人も多いであろう。4人家族であれば、劇場で$80使うより、月$15のHBO Maxで見ることのほうが経済的である。

劇場側はHBO Maxで配信されたことで最初の5日間だけでも360万人分の売上を失っており、両立は出来ない。WarnerMediaにとっては、映画館からの売上は減るが、HBO Maxからの売上がそれを補ってくれれば問題は無い。HBO Maxの料金は$15で、切符より安いが、映画館と折半する必要は無い。GvKの効果で200万人程度の新規加入者を得ることが出来れば映画館でのロスは補える。

HBOの大ヒット番組の「Game of Thrones」の最終回はHBOの有料チャンネルとHBOのストリーミングサービスで合計1960万人の視聴があった。このような大ヒットが1つでもあれば、映画館上映とストリーミングの両立が出来ない作品があって、WarnerMediaは儲けることが出来る。問題はHBO Maxでの同時配信が終わる来年である。来年からは上映から45日後の配信になる予定である。映画館での売上はパンダミック前に戻り、さらにHBO Maxも加入者を伸ばし続ければいい。しかし、同時配信が無くなることでHBO Maxの魅力が落ち、加入者が減る可能性がある。さらに、映画館に行かずにストリーミングで見る事になれ、映画館離れが起き、同時での配信が無くなっても映画館に人が戻らない可能性もある。

Samba TVによると「Mortal Kombat」をHBO Maxで見た人の数はの最初の3日間で380万でGvKの記録を抜いた。しかし、劇場映画での売上は$2250万で、ストリーミング視聴ではGvKを抜いたが、劇場での売上は振るわなかった。