モバイルDTVにここ1年間は大した進歩が無かったが、NABで幾つかの発表があった。モバイルDTVは2つのグループに分かれて進み始めている。1つは、3つのネットワーク(Fox、ION、NBC)それに9つの放送局会社(Belo Corp., Cox Media Group, E.W. Scripps Co., Gannett Broadcasting, Hearst Television Inc., Media General Inc., Meredith Corp., Post-Newsweek Stations Inc., Raycom Media)が作ったMobile Content Venture(MVC)だ。MVCにはその後、ABC、CBSも加わり、大手TVネットワークが全て参加している。
もう1つのグループはMobile500と呼ばれるグループでMCVには参加していない中小規模の放送局で構成されている。MCVはコンテンツ側が主体であり、参加している局数は70局程で、全米TV世帯のカバー率は50%程度である。これに対してMobile500には430以上の局が参加し、TV世帯のの94%をカバーしている。
MCVはそのサービスのブランド名をDyleと決め、最初の携帯電話事業者としてMetroPCSとの契約をしている。Dyleのサービスは2012年に立ち上がる予定である。Dyleは有料コンテンツの配信も検討しているが、最初は、地上波番組の再配信でスタートをする。NABでは、Samsungのタブレット、LGのスマートフォン、それにiPad向けチューナを使ってのデモを行っていた。
Dyleのデモは、単なる放送であったのに対して、Mobile500はiPadへのチューナとアプリケーションを使い、放送番組の巻き戻し、ストップ、早送り等の機能、DVR(録画)機能、Twitter等とのインテグレーション、インターネットで配信されるビデオのサポート等、Dyleより進んだサービスのコンセプトををアピールしている。Mobile500も今年中にサービスを立ち上げる予定だが、まだ、携帯電話事業者のパートナーは無い。放送規格は、DyleとMobile500は同じであるが、Mobile500のDVR機能は独自の仕様である。このため、Dyle向けのチューナを使って、Mobile500のアプリケーションを走らせることは現状では出来ない。
