ケーブルTVを捨てたCable ONE

どのケーブルTV事業者もブロードバンド加入者の方がケーブルTV加入者より多く、ブロードバンドも提供しているケーブルTV事業者ではなく、ケーブルTVも出来るブロードバンド事業者になっている。いっそうのこと、ケーブルTVをやめれば、TVネットワークへの支払いが無くなり、利益率は高まるはずである。Cable ONEはこれを実行している

Cable ONEはアイダホ、ミシシッピ、テキサス等の地域のケーブルTV事業者だが、約5年ほど前にケーブルTVへの投資をストップした。再送信料の高騰からViacomとの契約を切った事は、自殺行為とも言われ、実際にケーブルテレビ加入者は大きくと減った。しかし、ブロードバンド加入者の増加で、売上は減ること無く、収益も増えている。

ケーブルTVサービスは提供しているが、注力はしていない。Cable ONEの2018年末でのケーブルTV加入者数は32.6万件(ビジネス向け含む)で2017年の36.4万から3.8万件減っている。これに対して、ブロードバンド加入者は66.3万件で、2017年からは20万件増えている。

Cable ONEの売上の47.8%は家庭向データサービス、32%はケーブルTV、3.8%が電話、14.5%がビジネス向けサービス、残りは広告、その他となっている。2006年ではケーブルTVは36%、家庭向けデータサービスは42.2%であった。

Cable ONEの100 Mbpsサービスの月額は$55で、300 Mbpsでは$80となっている。サービスには利用上限があり(100 Mbpsでは300 GB)それを超すと100 GBあたり$10の超過料金がある。ケーブルTVをやめ、OTTサービスを使うほどCable ONEは儲かる事になる。同社のARPUは$69.90で、ケーブルTVとバンドルしている他のケーブルTV事業者より低い。しかし、ARPUは昨年から9.4%も増えている。

Cable ONEがケーブルTVサービスに力を入れなくなったのは、コード・カッシングが増えているだけでなく、プログラミングのコストが高騰しているためでもある。例えば、ComcastのケーブルTVだけでのAPRUは2014年では$77.20で、加入者あたりのコンテンツ費用は$36.99で、ARPUに占める割合は48%であった。2018年ではComcastのケーブルTVのARPUは$84.60で2014年から10%増えた。しかし、コンテンツ費用は$50.06と35%も増え、ARPUに占める割合は59%に増えている。

Cable ONEは2017年にケーブルTV事業者のNewWave、2018年にはブロードバンド事業者のClearwaveを買収し、最近にはケーブルTV会社のFidelity買っている。同社はこれら事業を統合し、今年の夏にはCable ONEの社名も捨て、Sparklightにリブランドをする。