インターネット中立性規制

FCCのインターネット中立性規制は大きな議論になっている。この規制はISP(ブロードバンド事業者)が対象であり、その上でサービスを提供するNetflix等は対象にはならない。FCCは、サービスにこれを適用する事は、インターネット発展を遅らせると考えている。逆に言うと、FCCはISP市場は成熟した市場で、規制しても進歩は損なわれないと考えている事になる。インフラストラクチャーはコモンキャリアとして規制し、その上のサービスは自由にするとの考えだが、インターネットへの規制はそれほど単純では無いであろう。

電話事業者をコモンキャリアとして規制出来、現在でもそれを続ける事が出来るのはその事業がほぼ独占環境にある為で、ブロードバンドの様に競合がある環境ではこれは難しい。競合環境で勝つには差別化が必要であるが、インターネット中立性規制により、特定なサービス、アプリケーション、デバイスを優遇出来なければ、差別化は困難になる。

ブロードバンド事業者が特定な特定なサービス、アプリケーション、デバイスを優先する(自ら提供する)事で、収入を得ることが出来なければ、収入は減る。FCCの規制は、従量制を可能にするが、それだけでは解決にはならない。もし、差別化要因が価格だけになれば、事業者は基本料金を下げ、その上に従量制を設定する事になる。すでにAT&Tは基本料金に上限を付ける事を発表している。そのDSLの利用者は150 GB、U-Verse加入者は250 GBが上限となり、超過をした場合、50 GBあたり$10の超過料金となる。

この様な従量制導入は、サービス、アプリケーションの利用に影響を与える事になる。サービス自体は無料でも、YouTube、あるいはGoogle Apps等の利用をする事で、毎月のISP料金が増えれば、利用は減る。ブロードバンド料金が高くなれば、当然、インターネットを使ったサービス、アプリケーション、デバイスのニーズが減り、進歩は損なわれる。ネットワーク中立性はコンセプトしては正しいが、規制化して行くのは多くの問題がある。