Chicken Soup for the Soul Entertainment(CSSE)は連邦破産法11章による再生を目指していたが、社員の給料も出せなくなり、7条による破産処理に変更になった。これにより、アメリカのビデオ市場にインパクトを与えたRedboxとCrackleのサービスが終了となった。
CSSEは1993年の自己啓発本で大成功し、2013年にテレビ番組と映画の制作に参入した。Screen Media、Popcornflix、Crackle、Sonar Entertainment、1091 Pictures、Redbox等を相次ぎに買収するが、どれもヒットさせることが出来なく、$10億ドル近い負債が出来る。2023年度の経営赤字も$6.4億になり、7月10日に1000人の従業員を解雇し、Redbox、Crackle等のサービスを終了させ、破産した。
Redboxは2004年にスタートした、スーパーマーケット等に設置した自動キオスクでDVDレンタルのサービスで、ファストフードのMcDonal’sの新事業イニシアチブから生まれた。郵便によるDVDレンタルのNetflixと共にビデオレンタル市場に革命を起こし、大手レンタル店舗のBlockbuster等を破綻に導いた会社である。Redboxのピークは2013年で、4万台のキオスクを持ち、7.7億枚のディスクをレンタルした。しかし、ストリーミングの普及によりレンタルは減り始め、2016年にプライベート・エクイティのApollo Managementの手に渡る。
Redboxはストリーミングサービスにも参入するが、成功せずに売上は減少し、CSSEが2022年に$3.75億で買収する。CSSEはディスクレンタル事業に再フォーカスし、キオスクの数を増やすが、過ぎ去ったテクノロジーをカムバックさせることは無理であった。Digital Entertainment Group(DEG)によると、ディスクのレンタル市場の規模は2011年では$50億あったが、2022年ではその10分の1の$5億に落ちている。CSSEの破産時点では2.6万台のキオスクがあった。
CSSEのもう1つの大きなサービスはAVODのCrackleであった。Crackleは2004年にGrouperとしてスタートし、2007年にSonyが買収し、Crackleにリブランドされた。一時、CrackleはAVODとしては最大のサービスで、オリジナルコンテンツも配信していた。Sonyはストリーミング事業として、Crackle、それにvMVPDのPlayStation Vueを提供していたが、2019年にCSSEにCrackleの大半のシェアを売り、2020年には残りのシェアも売る。SonyはPlayStation Vueからも2020年に撤退した。Crackle売却の直後にFASTブームが始まるが、Crackleはブームに乗ることが出来なく、Roku Channel、Pluto TV、Tubi等に利用者を奪われていった。
