UltraVioletがスタート
10月11日にWarner Brothersが最初のUltraViolet対応の映画、「Horrible Bosses」をBlu-rayで販売開始した。これに続き、Warner Brothersは10月14日には「Green Lantern」を発売し、11月にはHarry Potter and the Deadly Hallow 2もUltraViolet対応で販売する。他の映画会社もUltraVioletに対応したBlu-rayの販売を予定し、11月にはUniversalが「Cowboys & Aliens」を、12月にはSony Picturesが「Smurfs」をそれぞれ発売する。
これらディスクを購入したコンシューマは、UVVU.comのウェブサイトで登録をする事で、その映画を様々なデバイスからストリーミングで視聴する事が可能になる。現時点では、視聴可能なサイト、デバイスは限られている。Warner Brothersの映画は、同社が5月に買収したFlixsterのサイトに対応したコンピュータ、それにAndroid、iOSのデバイスに限られている。UltraVioletに対応したデバイスは2012年に発売になる予定である。
BloombergがiPadへの放送を開始
地上波、それに多チャンネルネットワークはタブレット、スマートフォン向けにオンデマンドで幾つかの番組を提供しているが、経済ニュースチャンネルのBloombergはiPad向けにその多チャンネルサービスと同じ番組を、放送と同時に配信(放送)し始めた。放送は24時間行われており、iPadのアプリケーションでは、放送時に番組を見る以外、オンデマンドで見る、それにダウンロードして後で見るオプションも提供されている。
Googleが多チャンネル市場に参入?
Googleはカンザスシティーで、1 ギガビットのネットワークを構築しており、来年にサービスを開始する予定だが、このネットワーク上で多チャンネルサービスを提供する事を検討していると、The Wall Street Journalは報じている。GoogleはDisney、Time Warner、Discovery等のコンテンツ事業者に対して、そのTV番組を配信するための交渉を始めている。この交渉だけの目的ではないだろうが、9月にGoogleはケーブルTV業界のエクゼキュティブ、ジェレミー・スターンを雇っている。スターン氏は1990年代にMediaOne(現在、Comcastの一部)の法務部のトップで、その後は法律事務所、それにコンテンツ認識サービスのAudible Magicでビジネス開発VPとして働いていた。
DirecTVの新サービス
CablevisionとTime Warner Cableに加え、衛星事業者のDirecTVもiPadへの番組同時再配信を始めた。DirecTVは、そのDVRを管理するiPadアプリケーションに番組を放送時に視聴出来る機能を加えた。視聴可能なチャンネルはTBS、TNT、USA Network、Discovery、CNN、Lifetime、Food Channel等の38チャンネル。視聴出来る環境は、DirecTVのDVRが接続されているのと同じWiFi網となっており、加入者の自宅以外からの視聴は出来ない。Cablevision、TWC は自社のケーブルモデム環境でサービスを提供してるが、DirecTVの場合、自社のブロードバンドは無いので、インターネットベースでの提供となっている。
DirecTVは、また、同社が提供するDirecTV Plus HD DVR、あるいは Plus DVRに録画された番組をコンピュータ、タブレット、スマートフォン等にダウンロードし、再生する事を実現するNomadと呼ばれる$149のデバイスの販売を開始した。NomadはMorega Systems社の製品で、WiFiを使いDVRにあるコンテンツをモバイル端末にダウンロードする。再生方法はダウンロードのみで、Dish(EchoStar)のSlingの様にリアルタイムでのストリーミングは出来ない。
AT&TのソーシャルTVサービス
AT&Tが本格的にソーシャルTVのサービス提供に乗り出した。AT&Tは、そのSTBとタブレット、スマートフォンの通信を可能にし、BuddyTV、Miso、TV Foundry、WayInのアプリケーションをU-verseのインテグレーションを行う。セカンドスクリーン(タブレット、スマートフォン)を使ったソーシャルTVの課題は、利用者が何の番組を見ているかを入力する必要であった。利用者が何を見ているのかを入力しない限り、ソーシャルTVのサービスは成り立たない。DirecTVのSTBは、スマートフォンとの通信を可能にし、Miso、GetGlue等のアプリケーションとのインテグレーションを提供してきたが、AT&Tのサービスはそれを追い抜く物となる。
STBとスマートフォン、タブレットとのインテグレーションにより、様々なアプリケーションが可能になっている。BuddyTVは、利用者にカスタマイズ可能な番組表を提供し、好みにマッチしたレコメンデーションを可能にする。リアルタイムのコメント投稿、それに見ている番組に沿った特別コンテンツの提供もある。MisoとTV FoundryはFacebook、Twitter等のSNSと連携し、仲間に自分が見ているTV番組を知らせる事が出来る。TV Foundryは番組の予告編、音楽、インタビュー等の関連コンテンツを検索し、TVで見るようにする事も出来る。WayInはそのコミュニティーメンバーと番組に対するコメント、画像等を共有する事を可能にする。アプリケーションが何の番組を見ているか把握しているので、チャンネルを変えれば、コミュニティーも自動的に変わる。
AT&Tの無線STB
AT&Tは802.11nのWiFiを使い、STBを無線化した。システムはレジデンシャルゲートウェイ、無線アクセスポイント、それに無線シンクライアントで構成されている。レジデンシャルゲートウェイは、VDSLに接続され、HDDを内蔵している。無線アクセスポイントは、802.11nに対応し、最大300 Mbpsの速度をサポートする。各部屋のTVにはシンクライアントの無線レシーバーが置かれ、TVに接続される。無線レシーバーの値段は$49、プラス月額$7となっている。
STBを無線化したことで、TVを移動させる事が容易になる。AT&Tのビデオでは、パテオにTVを動かすことが簡単に出来る事をアピールしている。それ以上に、AT&Tに取ってのメリットが大きい。導入時にフィールドエンジニアがSTBをつなぐための配線をする必要なく、素早い設置が可能になる。
Verizonのスマートホーム・サービス
Verizonはその全地域のFiOS、あるいはDSLユーザを対象に家庭監視と管理の「スマートホーム」サービスを月額$9.99で開始した。利用者はコンピュータ、スマートフォン、あるいはタブレットを使い、家庭内の鍵、照明、エネルギー等の監視と管理をする事が出来る。機能を実現するには、Verizonのサービスでサポートされる機器を購入、設置する必要がある。最もベーシックな機器のセットは$69.99で、照明のオン/オフ、それに監視カメラで構成されている。この他、空調管理のサーモスタット、電気利用のセンサー、遠距離からの錠前操作等が含まれるキットが提供されている。Verizonのサービスには、Motorola Mobilityが昨年に買収した4Homeのプラットフォームが採用されている。Verizonのサービスは、利用者自らの監視であり、第3者を使ったセキュリティーサービスは含まれていない。Comcast、Time Warner Cableはセキュリティーを含めた同様のサービスを一部地域で提供している。Verizonはそのスマートフォン向けのアプリケーションMyFiOSをアップデートして、これに家庭監視機能を追加している。
NCTCがTV Evertwhereをサポート
National Cable Television Cooperative(NCTC)は、中小ケーブル事業者の協力組合で、コンテンツ事業者とのライセンス、あるいはメーカーからの器材購入を取りまとめて行っている。NCTCは、その、メンバーがTV Everywhereを提供する際の中央認証システムを作ることを発表した。HBO等の事業者は、そのコンテンツを多チャンネルサービスでの加入者だけがインターネットでも見られるようにしている。HBO Goのサイトに登録する際、自分の加入している多チャンネル事業者のIDとパスワードを入力し、認証が行われる。コンテンツ事業者の認証システムと連携されているのは、大手の多チャンネル事業者だけである。NCTCはそのメンバーがこれらの認証システムに参加可能にするための中央化されたシステムを作る予定であるが、まだ、その為のベンダー等は決まっていない。
第3四半期の加入者数
AT&TのU-Verse TVへの加入者数は176,000増え、360万世帯に達した。しかし、成長は鈍り始めている。前年同期の増加数は236,000世帯であり、今年の2Qは201,000世帯であった。U-Verseブロードバンドへの加入者数は504,000増え、460万世帯に達した。だが、既存のDSLサービスは501,000世帯の減少があるので、ブロードバンド全体での増加数はたったの3000世帯でしかなかった。
VerizonのFiOS TV加入者も増えたが、増加数は138,000世帯でしかなかった。FiOS TVの加入者数は398万世帯となった。FiOSブロードバンド への加入世帯は462万世帯であった。Verizonは、コンシューマ向けサービスのARPUは前年同期比で8.8%増え、月額$94.2となり、FiOSサービスの収入がコンシューマサービスの59%に達したと発表している。
衛星事業者のDirecTVも大きくと加入者を伸ばした。加入者増加数は327,000で過去7年間の第3四半期の増加数では最高であった。AT&TとVerizonは共に、自社のビデオサービスが無い地域ではDirecTVのサービスを再販している。AT&Tは22の州で、DirecTVの再販契約をしており、11月に3年間の延長契約をしている。
しかし、ケーブルTV事業者の加入者減少は続いている。Time Warner Cableは128,000世帯を失ったが、前年同期の155,000世帯より、減少は少なかった。Comcastの加入者減少は165,000世帯で、やはり前年同期の275,000より減っている。Cablevisionの加入者減少は19,000と少ないが、収益は前年同期の$1.12億から$3920万に落ちた。
Netflixの加入者数は810,000人の減少
Netflixの第3四半期末のアメリカでの加入者数は2379万人で、前期から810,000人の減少を見せた。サービスの分離と、値上げによる影響で、Netflixは3Q末で加入者は2400万人になるとの見通しを発表していたが、これを下回る物になっている。ストリーミングサービスへの加入者は2145万人(見通しでは2180万人)、DVDレンタルサービスは1393万人(見通し1420万人)であった。両方のサービスへの加入は50%以下であり、新規加入者ではたったの7%でしかない。Netflixはその国内の加入者はさらに減少する事を予測しており、2011年末では2000万から2150万人になるとの見通しを発表している。