年間アーカイブ: 2010

コードカッティングは始まっているか?

1960年代にケーブルTVサービスが始まって以来、多チャンネルサービスへの加入者数は増え続けてきた。DBS、電話事業者等の競合が登場する事で、ケーブルTVへの加入者数は減少をしているが、多チャンネルサービス全体での加入者数は増加をしてきた。加入率が80%を越えることで、成長率は下がっているが、加入者数は増えていた。

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多チャンネル化時代の終了

衛星放送事業者が多チャンネル市場に参加した1990年代から、事業者の争いはチャンネル数であった。1990年代前半、ケーブルTV事業者のチャンネル数は60程度であった。1994年に市場に参入したDirecTVは、ケーブルTVより多いチャンネル数を提供する事を最大の武器とした。衛星事業者は、ケーブルTVの倍近い、100近いチャンネル数を提供することで、ケーブルTV事業者から加入者を奪っていった。

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インターネット中立性規制

FCCは12月21日の会議において、インターネット中立性規制に対する投票を行う予定である。FCCのジェネカウスキー委員長は12月1日に規制案を発表した。この案では有線ブロードバンド事業者に対して、加入者が合法なウェブサイトにアクセスする事を制御する禁止し、ネットワーク管理の方法を公開する事を義務化する。現在、インターネット中立性はガイドラインとして提示されているが、正式な規制ではない。これを正式に規制化する事には、オバマ大統領を含む、民主党は賛成しているが、共和党は反対をしている。

今回、発表された案は概念的であり、具体的にどの様な規制にするかは明瞭ではない。最大の問題は、FCCの権限である。FCCは、この規制の為にブロードバンドをコモンキャリアとして再定義はしないと、語っている。しかし、FCCの規制権限は現時点ではブロードバンドには及ばないので、コモンキャリアに再定義せずに、いかに規制する事が出来るのか疑問である。一時、ジェネカウスキー委員長は、ISPをコモンキャリア扱いにするが、これまでのコモンキャリアに科せられる義務を免除する事を提案していたが、これは大きな反対を受けた。議会が法案を通し、FCCにこの権限を与えることなく、いかにブロードバンド事業を規制化するのは大きな疑問である。

また、規制案では有線ブロードバンドを対象しており、モバイルブロードバンドには触れていない。有線ブロードバンドだけを中立性規制の対象とし、モバイルブロードバンドは別扱いにする事は、今後の問題を作り出す事になると思われる。ネット中立性規制の賛成派の多くは、モバイル市場の開放を求めており、この案には不満を示している。しかし、モバイルも加えることは通信事業者の大きな反対を招くことになる。

放送帯域再編成の準備

連邦政府はNational Broadband Plan(NBP)の一環として今後10年間で、モバイル通信向けに500 MHzを確保し、その内120 MHzは放送帯域の再編成から得ることを予定している。FCCは、この放送帯域の再編成に必要な準備を開始した。その第1歩として、FCCは11月30日に規則制定案を出した。この案は3つの項目から成り立っている。

第1は、放送局が自主的に帯域を返還し、FCCがその帯域を競売し、モバイル通信に使う事を可能にする。第2は、放送局が放送を終了する事無く、帯域を空けるために、1つのチャンネルを複数の事業者が共有する事を許す。チャンネルを共有する放送局は、現在と同じMust Carryの対象となり、これにより多チャンネル事業者に対する再送信を求めるの権限を失うことはない。

3つ目は、VHF帯域をデジタル放送で使うことを促進する為に出力を上げることを可能にする。デジタル放送では、チャンネル2~13のVHF帯は受信問題が起きやすく、利用する局が少ない。出力を上げることで、放送局にVHF帯を使う事を奨励し、UHFチャンネルを空ける事がこの目的である。

HDTVで視聴される番組はSDが主体

視聴者調査会社のNielsenによると、世帯の65%はHDTVを持っているが、視聴されている番組の殆どはまだSD(Standard Definition)である。Nielsenによると、HDTVで視聴されているケーブルTVの番組の内、HDのコンテンツは13%でしかない。地上波ネットワークの番組の場合、HDの率は19%と若干高い。地上波の多くの番組はHDで放送されているが、世帯の多くはケーブルTV、あるいは他の多チャンネルサービスに加入しており、HDTVを持っていても多チャンネルサービスのHDパッケージにアップグレードしていない世帯も多い。

ケーブルTVの番組中、HDでの視聴が最も多いのはスポーツで、21%がHDで見ている。特に、18~34歳ではスポーツ番組のHDでの視聴が28%と多い。しかし、35~64歳ではHDでスポーツを視聴しているのは2%と低い。最も、HDでの視聴が最も低いのは子供向けの番組で、2%でしかなかった。

HDTVの保有率が最も高いのはアジア系で、アジア系世帯の3分の2はHDTVを持っている。逆に低いのはアフリカン・アメリカンで保有率は50%程度でしかない。

CanoeがTコマースもサポート

ケーブルTV業界における双方向広告の標準化とその普及を目的に設立されたCanoe VenturesはTコマースもサポートする為にCatalina Marketing、Delivery Agent、FourthWall Media、icueTV、それにPayPalをそのCollaborative Innovation Program(CIP)のパートナーに加えた。Canoeは新しいプロジェクトを研究する為にCIPを設立し、その配下にInnovation Labを置いている。CIPはオープンな組織であり、Canoeはそのプラットフォームに新たな機能を加える事を提案する企業の参加を求めている。

Comcastはすでに、HSN(Home Shopping Network)との協力で、EBIFをベースにしたTコマースのアプリケーションをその加入世帯の約半分に提供をしている。Comcastの発表では、インターネット・ショッピングの場合、買い物を始めた人の3%が実際に購入まで行き着くのに対して。Tコマースはその4倍の12%の確率がある。Comcastはその1450万世帯をEBIF対応にしており、Time Warner Cableは2010年末までに450万世帯へのEBIF導入を完了させる。

ComcastとLevel 3の争い

Comcastと通信会社のLevel 3がNetflixのストリーミングのデータの扱いに関して争いを起こしている。ComcastとLevel 3はこれまで互恵待遇協定で、データの支払いは無かった。しかし、Level 3がNetflixのデータ事業者として、CDN事業を始めた事で、Level 3の回線からComcastに流れるデータ量が急増した。Comcastは、Level 3がCDN事業を始めたことで、以前の互恵待遇協定は無効になったとして、支払いを請求した。Level 3はNetflixのサービスを停止させないために支払いに応じたが、Comcastはインターネット中立性の精神に反し、Level 3が扱うNetflixのデータを流さないようにしているとFCCに対して訴えている。

Netflixのストリーミングの50%はTV番組

NetflixのChief Content Officeのテッド・サランドス氏によると、同社がストリーミングしているコンテンツの50%はTV番組になっている。同氏によると、レンタルされるDVDとしては、TV番組は最大でも全体の20%でしかないが、Watch Instantlyでストリーミングされるコンテンツとしては、半数に達している。

Netflixはまた、そのCDN(Contents Delivery Network)のプロバイダーとしてAkamai独占から、Akamai、Limelight Network、Level3の3社採用への移行を進めている。最近では、Akamaiとの契約規模を縮小し、Level3との契約規模を拡大している。契約拡大により、Level3はNetflixがストリームしている、全20,000タイトルをそのサーバーに置くようになり、ネットワーク容量を現在の1.65 Tbpsから2.9 Tbpsに増加する。

Iviがサービス地域を拡大

インターネットを使い、地上波放送の再送信を月額$5で提供しているivi.tvが新たにロサンジェルス、シカゴ、フィラデルフィアの局の再送信を開始した。Iviは同社はケーブルTV事業者に対して、著作権法が認めている再送信に準じて行っており、合法なサービスであると語っているが、放送局、コンテンツ事業者はivi.tvを法廷で訴えている。Iviと同様に地上波放送をインターネットで配信していたFilmOnは法廷の一時的差し止め命令を受け、配信を中止している。Iviはそのサービスの合法性を訴える為に議員、それにFCCとのミーティングを予定している。

TWC: キャッチアップ・サービスを開始

Time Warner Cableは、DVR無しでも見逃した番組にキャッチアップする事を可能にする「Look Back」サービスを開始した。Look Backは、過去3日間の番組をVODとして無料で視聴する事を可能にする。TWCは、番組の放送中であれば、最初から見直すことを可能にした「Start Over」サービスを数年前から提供している。Look Backでアクセス可能な番組は、これを承諾しているネットワークの物に限られている。

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