ComcastはFox買収を諦める

ComcastはDisneyとFoxを奪い合うのは止め、Skyの買収に注力する。これは賢明な選択である。FoxをDisneyから奪い取る事が出来れば、Comcastの勢力は膨大なものになが、DisneyはそのSVOD戦略を成功させるためにはFoxの映画とドラマ系の多チャンネルサービスネットワークが必要であり、簡単には諦めない。Comcastの$650億のオファーに対して、Disneyは$713億でカウンターをした。さらに、Comcastが値段を上げてもFoxを手に入れる保証は無い。司法省は買収後にFoxの地域スポーツネットワークを手放すことを条件にこの買収を認めている。それに対して、Comcastのオファーを受け入れても、AT&TのWarnerMedia買収に反対している司法省がこれを認めない可能性があり、よほどの好条件でなければ、Fox株主はリスクの低いDisneyを選ぶであろう。

SinclairのTribune買収

AT&T/WarnerMedia、それにComcast/Disney/Fox/Skyの買収劇が注目を浴びて来たが、地上波放送の今後に取り、SinclairによるTribune買収も重要である。Sinclairはすでに全米で173のテレビ局を持つ放送会社の大手で、合併後は216局を持ち、その世帯リーチ率は66%を超える。Sinclairは次世代放送規格のATSC 3.0に積極的であり、この買収により広範囲でATSC 3.0を開始する予定である。Sinclair多チャンネル向けネットワークのTennis Channel、そしてTribuneはWGN America、それにFood Channelの30%を持っており、コンテンツ業界へのインパクトもある。

電子メディア接触時間

Nielsenの「Total Audience Report Q2 2018」が発表された(http://bit.ly/2AE5T1E)。2018年Q1における18歳以上の一日の平均電子メディア接触時間は11時間6分であった。年齢別では50歳から64歳が12時間50分で最も多く、18歳から34歳が8時間45分で最も少ない。その差は4時間である。18歳から34歳で最も多いメディア時間はスマートフォンでのウェブ、あるいはアプリ利用で2時間34分であった。50歳から64歳でもスマートフォンの利用時間は多く、2時間24分であるが、最も多いのはテレビ報奨視聴で6時間11分であった。18歳から34歳のテレビ視聴時間は2時間17分と少ない。この4時間の差が全体的なメディア接触時間の差になっている。

WalmartとMicrosoftが協力

Amazonを共通の敵とするWalmartとMicrosoftが戦略的なアライアンスを組んだ。Walmartは小売りでAmazonと戦っている。当然、WalmartはAWSは使っていなく、そのITベンダー達にもAWSを使わせていない。MicrosoftはクラウドビジネスでAmazonと戦っている。Azureの小売業界での看板クライアントはWhole Foodsであったが、Whole FoodsはAmazonが買収した。WalmartはAzureを採用するだけでなく、MicrosoftのAI等の技術を使い、店舗のエネルギー管理、輸送の効率化等を行っていく。

Amazonとの戦いに勝つためにはWalmartもIT化をする必要があり、Microsoftをパートナーとするメリットは多い。Whole Foodsの買収で、小売業界でのAmazonに対する警戒心は高まっており、Target、Kroger等はAWS利用をストップする事を検討している。Microsoftに取り、良いビジネスチャンスであり、Walmartを看板にする事で、AWSのクライアントを奪う事を狙っている。

Walmartはまた、Prime Videoにも競合する事も計画している。同社は2010年のVudu買収によりTVOD(レンタル)とデジタル販売を行っており、2016年には広告ベースの無料配信のMovie On Usも始めている。来年にはいよいよPrime Videoに対抗するSVODも開始する。この配信は当然、Azureが行うが、Microsoftはより積極的なパートナーとしてこのOTTサービスに加わる可能性もある。

モバイルデータ利用量は5GB

OECDによる2017年の世界各国モバイルデータ利用量の統計によるとアメリカは月間5GBで10位であった。データ量は2014年から4倍も増えている。モバイルデータの利用量が増えている大きな理由に無制限のデータプランの登場がある。これにより、スマートフォンでのビデオ視聴が大きくと増えただけでなく、家庭のブロードバンドとしてモバイルデータを利用する世帯の増えている。CTIAによるとヒスパニック世帯の35%、ブラック世帯の24%はモバイルデータを家庭内でも使っている。最もモバイルデータの利用量が多い国はフィンランドで、月15.6 GBを使っている。


OECD