NexstarのThe CW買収

放送局会社としては最大のNexstarが英語系の地上波ネットワークとしてはナンバー5のThe CW買収に動いたのは今年の1月であった。しかし、The CWはParamount GlobalとWarner Bros. Discoveryがそれぞれ50%を持つジョイント・ベンチャーで、その時点ではWarnerMediaとDiscoveryの合併は完了していなく、時間がかかっている。合併はまだ決定していないが、最終的な交渉段階に達していると報じられている。

垂直統合としてネットワークにより放送局の買収があったが、放送局会社がネットワークを買収するのはこれが最初である。放送局はコンテンツ制作はネットワークに任せ、ニュース以外の制作に対する関心は低かった。しかし、ネットワークのDirect to Consumer化で状況は大きくと動いた。ネットワークはコンテンツ会社であり、放送媒体に固執していない。OTTでの配信が儲かれば、地上波、多チャンネル向けコンテンツへの投資は減らしていく。

これは、自らのコンテンツが無い地上波放送局会社には大きな問題である。視聴者が減っている中、ネットワークからのコンテンツが減ったのでは生存出来ない。放送規格としてはATSC 3.0に移行中だが、ATSC 3.0が可能にする4K、HDR、イマーシブ・オーディオ等の高品位のコンテンツ無しでは普及はありえない。Disney等は高品位のコンテンツはSVODで配信してるが、地上波で配信する事に対してはコミットしていない。

地上波局会社はコンテンツへの投資を増やしてきた。例えば、2位のSinclairはテニス専門チャンネルのTennis Channel、地域スポーツネットワークのBally Sports、デジネット(サブチャンネル向けネットワーク)のStadium、Comet TV、Charge!、TBD等を持っている。NexstarもデジネットのAntenna TV、Rewind TV、NewsNation等を持っているが、CW買収により本格的なネットワーク会社のなる。

NexstarはThe CWの75%を買い、Paramount GlobalとWarner Bros. Discoveryがそれぞれ12.5%を持つ事になる。The CWは2006年にWarner Brothers(当時はTime Warnerの一部)の地上波ネットワークのWBとChris Craft IndustriesのUnited TelevisionとViacomのParamountのジョイントベンチャーのUPNが合併したことで出来たネットワークである。