地上波ネットワークのNBCは、その加盟局と多チャンネル事業者間の契約交渉を代理人として行う計画を発表した。多チャンネル事業者に対しては、地上波の再送信を義務付ける規制(Must Carry)がある。Must Carryに基づいた再送信の場合、局はその条件に再送信料を求めることは出来ないが、義務による再送信を辞退し、再送信料を求める事が出来る。ネットワーク加盟局は、再送信料を求めるのが一般的になっており、特にここ数年で、放送局が求める金額が高騰している。これは、放送局と多チャンネル事業者間の争いになっているだけでなく、ネットワークと加盟局の争いにも発展している。ネットワークは、加盟局が再送信料を請求出来るのは、ネットワークが価値のある番組を提供しているからであり、加盟局が得た再送信料金の分け前を求めている。Foxは昨年、その加盟局に対して一律的な加盟料を求め始めた。反対する加盟局も多いが、Foxはすでに反対した2つの加盟局との関係を切り、実力行使の姿勢を取っている。
CBSも加盟局に対し、再送信料の請求を行っている。同社は加盟局が得られる再送信料は1視聴世帯あたり、月額50セントとし、その内、CBSは半分の25セントを得ていく予定だ。CBSは同社が保有する局から得る再送信料、それに加盟局からの再送信料のマージンの合計は4.75億ドルになり、5年間でこれを10億ドルに増やすと語っている。
NBCが今回提案しているのは、NBCがその加盟局に代わり、多チャンネル事業者との交渉を代理し、その契約金のパーセンテージを得る事だ。Foxの様に一視聴世帯に対して、いくらといった定額を請求するのではなく、NBCが交渉で得られた契約金のマージンを取る。加盟局に取っては、自らが交渉をする必要が無く、また、NBCの資源を使った方が、より大きな契約金を得られる可能性もある。NBC加盟局を持つ、Gannett社、Scripps社はこの案に賛成をし、他の加盟局に参加を働きをかけている。多チャンネル事業者は、これはFCCが再送信交渉に求めている「誠意性」に触れ、さらにComcastとNBCUniversalの合併時の条件を犯す可能性があるとして反対をしている。
地上波放送の再送信料は2010年では11.4億ドルであったのが、2017年には36.1億ドルに増えると調査会社のSNL Kaganは予測している。
