HBO Nowがスタート

Netflixへの最大の競合になると思われるHBOがついにSVODサービス開始した。HBOはアメリカ最大の多チャンネルサービス上の有料チャンネルである。Netflixとの競合は以前からあったが、HBOのサービスは多チャンネルサービスの加入者以外は見ることが出来ず、同じ土俵には立っていなかった。しかし、OTTサービスのHBO Nowが始まり、2社の競争は本格的になった。

HBO NowもNetflixと同じOTTでのSVODサービスだが、提供の方法に違いはある。HBO Nowは最初、Appleデバイス専用(iPhone、iPad、Apple TV)でスタートする。AppleはHBO Nowのデバイスとして3ヶ月間の独占期間を得ている。この発表の際、AppleはApple TVの値段を$30下げ、$69にした。

HBO Nowへの申し込みはアプリから行い、HBOのウェブサイトで加入する事は出来ない。Sling TVもHBOと契約し、月額$15のオプションでSling TVのアプリから直接にHBO Nowを視聴する事を可能にする。また、ケーブルTV事業者等のISPがHBO Nowを再販する事も出来る。Cablevisionがすでに販売契約をしている。HBO Nowへの申し込みはすべて、Appleの様なプラットフォーム事業者、あるいはCablevision等のISPから行うことになる。

Netflixとのもう1つの大きな違いは定価が無いことである。AppleのHBO Nowは月額$14.99であるが、これは定価ではなく、販売パートナーは価格を変えることが出来る。例えば、ISP事業者であれば、HBO Nowをブロードバンドサービスにバンドルして割合で提供する事も出来る。Cablevisionはまだ同社のHBO Nowの提供価格は発表していないが、高速サービスへの加入者、あるいは新規のブロードバンド加入者には値引きをする事が出来る。これは、HBOの多チャンネルサービス上でのやり方と同じである。HBOの価格は事業者により異なる。多くは$15~$18程度に設定し、他の有料チャンネルにも加入する事で割引をしている。

HBOはTV EverywhereとしてHBO Goを提供しているが、HBO NowとHBO Goは同じ物ではない。HBO Goはオンデマンド視聴に加え、一部の番組はサイマルキャストをしているが、HBO Nowはオンデマンドだけであり、コンテンツはHBOオリジナル番組、それにHBOがオンデマンドでの配信権を得ている映画等に限られるので、HBOが放送しているボクシング試合等のライブ番組はHBO Nowでは見る事は出来ない。

HBOはクオリティーの高いオリジナル番組で知られており、現在のヒット番組のGame of Thronesは1話平均$600万と言う贅沢な制作費で作られている。HBOが大きな制作費を使う事が出来るのは世界で1.1億世帯と言う大きな加入者ベースを持っているからである。Netflixの世界の加入者は5,447万人であるので、HBOの半分である。