Googleのオンラインゲームサービス

GoogleはStadiaと呼ばれるオンラインゲームのプラットフォームを発表した。StadiaはApple Arcadeのようなサブスクリプション型のゲームサービスでは無く、100%クラウドベースのゲームプラットフォームである。プロセッシングはデータセンターで行わえるので、高度なグラフィックスが必要なゲームをプレーするのにもハイスペックのデバイスは不要であり、スマートフォンでも、Chromebooksでも、スマートTVでもOKである。YouTubeビデオをHD、30/60 fpsで見られるデバイスであれば対応であり、ブロードバンドも15~25 Mbps程度の速度で大丈夫とのことである。

ゲームはデータセンターで処理され、グラフィックはGoogleのYouTubeのプラットフォームを使って配信される。遅延が大きな課題であるが、Googleのクラウド・ネットワークには7500のエッジ・ノードがあり、遅延は150~200ミリ秒に抑えられると語っている。

StadiaはYouTubeのプラットフォームを使っているので、ゲームはそのままライブ配信になる。URLを友人に送り、プレイをライブで見てもらう、あるいはプレーヤとして参加してももらうことも出来る。ゲームを見るだけでなく、有名プレーヤのプレイを再生し、特定のシーンだけを自分でも試してみる等、これまでのオンラインゲームには無かった機能(マネタイズの方法)を加える事が出来る。

これは、ゲーム市場に大きなインパクトを与える。どのようなデバイスでもクオリティーの高いゲームが出来るようになれば、Sony、Microsoft、Nintendoのコンソール事業に影響を与え、さらにゲームソフトウェアのビジネスモデルも変える。また、Stadiaに競合するには大きなクラウドのインフラが必要であり、対抗出来る会社は限られるであろう。Stadiaはディスラプティブなサービスになる。

サービスはブロードバンド事業者にも大きな問題をもたらすであろう。StadiaのゲームはすべてYouTubeビデオとして配信される。ゲーマーの数は多く、その数パーセントがStadiaを使うだけで、トラフィックは大きくと増える。遅延を避けるために効率の高い圧縮は出来ないので、通常のYouTubeビデオよりもデータ量は増えるであろう。また、アップリンクも問題になる可能性がある。上流はコントローラーからの信号データ量としては少ないが、ゲーム中連続しており、ネットワークの負担になる可能性もある。ネットワーク投資のコストをGoogle、あるいはStadia利用者から回収出来ればいいが、Stadiaの普及はブロードバンド事業者のネットワークへの投資の必要性を増やすことになる。