DirecTVは6月に3D TV放送を開始する事を発表しているが、その為に特に新たな器材は必要としていない。それは、DirecTV(他の多チャンネル事業者も)フレーム互換のサイド・バイ・サイド方式で放送をするからである。サイド・バイ・サイドでは、右、左の画像を圧縮し、既存のHD放送の容量で放送可能にする。DirecTVはHarmonicsとEricsson(Tandberg)のMPEG-4エンコーダーを使っているが、3D放送をするために、新たなエンコーダーの必要は無いと語っている。Harmonics、EricssonのMPEG-4エンコーダーは、ソフトウェアアップグレードで、3D対応になる。
DirecTVは、サイド・バイ・サイドは解像度が低いと言われるが、それは片目で見た場合であり、両目で見れば、ライン数は既存のHDと同じであり、放送時のビットレートを若干高めるだけで、通常のHDと同等の3D放送が可能だとしている。
サイド・バイ・サイドの3D放送の受信には既存のSTBが使える。3D放送はTVとの接続にHDMI 1.4aを使う事になる。DirecTVのHD対応の殆どのSTBはソフトウェアアップグレードでHDMI 1.4aに対応可能である。
DirecTVは、サイド・バイ・サイド方式の画質は特に、劣ることは無いと言っているが、いずれは、多チャンネル放送でも1080p/60が求められるかも知れない。しかし、事業者は3Dが普及しない限り、新しい放送器材、そしてSTBに投資をする事はない。サイド・バイ・サイド方式は、既存の放送機器、既存のSTBに対応可能であり、その利用はしばらくは続くであろう。
ネットワーク側では、ESPNが3D専用のチャンネルを6月から立ち上げる事を発表しているが、ESPNはその3D放送の開発をフロリダ州のオーランドのディスニーワールド内のWide World of SportsコンプレックスのInnovation Labを中心に行うと発表している。ESPNはInnovation Labを2009年10月に設立している。
また、放送事業者に対してトランスポンダーを提供しているSES World Skiesも3DTV放送の実験を開始し、コンテンツ事業者から放送・通信事業者間のコントリブーション網の3D対応を実証する。
