ComcastがSkyを得る

欧州の多チャンネルサービス事業者のSky買収をめぐり、ComcastとFoxが争ってき、9月21日に買収価格の入札があった。対象はFoxが保有する以外のSky株61%で、先にFoxが1株あたり、£15.67を提示した。これに対して、Comcastは同社の最初のオファーであった£12.50を38%も上回る£17.28を出し、Skyの61%を得た。FoxのSky株はDisneyが買収する資産に含まれているので、このままでは、ComcastとDisneyがSkyの共同経営者になったのだが、Foxも£17.28でSky株を売る事を決定し、ComcastはSkyの100%を得る。ComcastがSkyを得るのに支払う総額は$388億となる。

これにより、Comcastは4278万世帯を持ち、中国を除く世界で最大の他チャンネルサービス事業者となる。ComcastはケーブルTV、Skyは衛星事業者であるが、共にNetflix等のSVODサービスを「チャンネル」として扱うプラットフォーム戦略では共通している。ComcastはX1でNetflixの視聴を可能にするだけでなく、検索にも統合させている。Skyも11月からSky QでNetflixを完全に統合し、アプリを立ち上げることなく、視聴可能にする。

SkyはOTTベース多チャンネルサービスでの先駆者でもある。Skyの1012万世帯の加入者の内、160万世帯はインターネットで配信しているNow TVの加入者である。SkyはNow TVを2012年に開始させている。Skyの衛星放送の加入者は2012年から2013年でピークの940万世帯に達し、現在では860万世帯に減っている。しかし、Now TVの成功で加入者全体では増えている。ケーブルTVへの加入者が減っているComcastに取り、Now TVはいい参考になるであろう。

ComcastはNBCUniversalのコンテンツを使ったSVODサービスも計画しており、Skyはその際の欧州参入の拠点になる。Disneyと異なり、Comcastには欧州でのブランド力は弱く、欧州で知られているブランドが必要になる。しかし、そのために$388億をも使う必要があるかは疑問である。アナリストのMoffettNathansonはこの買収を「はなはだしく払いすぎだ」、「途方もない値段」と評価している。Comcastの株価は21日の$37.90から24日には$35.63に落ちている。


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