CBRS競売がスタート

Citizens Broadband Radio Service(CBRS)は3.5 GHz帯の150 MHzの帯域(3550 MHz~3700 MHz)で、その70 MHzが優先アクセス(Priority Access)ライセンス(PAL)として7月23日から競売が始まった。CBRSは主に海軍がレーダーと通信に使っている帯域の一部である。

CBRSの仕組みはユニークである。海軍は既存の利用者としCBRS帯域を利用する権利があり、利用する際は他の利用者をシャットアウトする事が出来る。しかし、日常的には使われていなく、また、海軍の利用は基本的に西と東の海岸線地帯に限られており、それ以外の地域で使っていない。CBRSの約半分の70 MHzはPALとして、10 MHzブロック毎に群単位(全米で3,233郡)で競売される。1事業者は1つの郡で、最大4つのライセンス(40 MHz)を落札出来る。

PALとして競売されない、残りのCBRS帯は一般認定アクセス(General Authorized Access)として、共有される。CBRSは放送帯域のホワイトスペースと同様に、Spectrum Access System(SAS)で管理されており、もし、PALを得た事業者がその帯域を使っていない時があれば、GAAでの利用が可能になる。SASのデータベースの管理はAmdocs、CommScope、Google、Federated Wireless、それにSonyが行っている。

CBRSの競売にはモバイル通信事業者、MVNOでモバイルサービスを提供し始めたケーブルTV事業者だけでなく、電力事業者等も登録をしており、271事業者の登録がある。過去5回の競売に登録した事業者数は23から70社であるので、CBRSへの関心の高さが分かる。モバイル通信事業者の中ではVerizonが最もCBRSに関心があると思われる。5Gの提供にあたり、Verizonは多くのハイバンド帯域のライセンスを持っているが、ミッドバンドが不足しており、CBRSを狙っていると思われる。

Comcast、Charter等、MNVOとしてモバイルサービスを始めたケーブルTV事業者もCBRSに興味を示している。自社で全米ネットワークを構築する予定は無いが、利用者が多い地域ではCBRSを使い自前のネットワークを持つことでMNOへの支払いを減らす事が出来る。

その他、電力会社等、通常の周波数帯域競売には参加しない事業者がCBRS競売では参加している。電力、他のユーティリティー会社は資源管理のために独自のネットワークを持ち始めている。特に、通信事業者の回線が不十分な過疎地域ではCBRSの一部を使い、WiMAX網を築いている。彼らはGAAで、CBRS帯を使い続けることは出来る。しかし、機器をSASに対応した製品にアップデートする必要があり、どうせであれば、PALとして帯域を確保することも考えている。登録者数が多いことから競売額が高騰するとの予測がある。CBRSの競売総額は$40億程度との予想であったが、その倍以上の$100億になるとも予想が出ている。8月7日の時点での競売総額は$22億であった。

FCCはまた、Cバンドの競売の予定を発表した。バンドの3.7 GHzから3.98 GHzの280MHzが競売に対象となり、Partial Economic Areaをベースに5,684ライセンスが提供される。現在この帯域を使っている衛星事業者には最大で$147億が支払われる。競売は12月8日に開始になる。