AT&TはWarnerMedia組織再編を行うだけでなく、DirecTV等も売却し、会社全体の再編成を行おうとしている。AT&TのCFOのジョン・スティーブンスはWarnerMedia組織再編をコンテンツ事業のフォーカスを変えるためであると語っているが、その規模は予想以上になっている。600人規模のレイオフだけでなく、WarnerMedia Entertainment and Direct to Consumerの会長のボブ・グリーンブラット、HBO Maxのチーフ・コンテンツ・オフィサーのケビン・ライリー等のエグゼクティブも解任されている。
AT&Tは2015年に買収したDirecTVの売却を検討しており、プライベート・エクイティ会社のApollo Global Management、Platinum Equity等との話し合いをしている。AT&TはフォーカスをSVODサービスのHBO Maxにシフトしており、多チャンネルサービスでもインターネット・ベースのAT&T Nowをスタートさせており、DirecTVは不要になっている。AT&TがDirecTVを買収した時点で、AT&Tの多チャンネルサービス加入者数は2500万で全米のトップになったが、その後、加入者を失い、現在では1770万世帯で、Comcastに追い抜かれている。Wall Street Journalによると、AT&TはDirecTVを$200億で売ろうとしている。買収価格は$485億であったので、DirecTVの価値は60%近くに落ちている事になる。
さらに、AT&Tは広告部門のXandrの売却も検討している。AT&TはWarnerMediaの買収と同時にオンライン広告プラットフォームのAppNexusを$16億で買収し、Xandrを立ち上げ、昨年にClypdを買収し、Xandrに統合した。AT&TはHBO MaxのAVOD版を予定し、XandrはAT&Tのスマートフォン、DirecTV、AT&T TV、HBO Max等のAT&Tの全広告媒体を統合するプラットフォームになるはずであった。しかし、計画は順調に進んでなく、HBO MaxのAVOD版も消えたようである。
AT&Tはアニメ専門のOTTサービスのCrunchyrollも売ろうとしている。CrunchyrollはAT&TとChernin Groupが共同で持っていたOtter Mediaの資産の1つで、AT&Tは2018年8月にChernin Groupの持ち株を推定$10億で買っている。300万人の有料加入者を持つCrunchyrollの買収にはSonyが関心を示しているが、売値の$15億に難色を示している。
