ABCがHuluに参加

ABCはNBC UniversalとFoxのジョイントベンチャーのHuluに資本参加し、そのテレビ番組をHuluで配信していくことを発表した。ABCがHuluに投資する額は発表されていないが、NBC、Foxと同じ、30%のシェアを持ち、Providence Equityが残りの10%を持つことになる。

ABCはインターネットを使ってそのTV番組を配信する事には一番乗りをしたが、配信はABC.comのみで、独自のプレーヤーを使っていた事で、そのポピュラリティーは限られた物であった。HuluはNBC、Foxだけでなく、他のコンテンツ事業者のビデオも配信し、また、AOL、MySpace、Facebook、MSN等のサイトに対してもビデオ配信する等で、成功をしている。

Nielsenの調査では3月には967万本のビデオがストリームされた。その内、548万本はYouTubeが配信した物のであり、トップシェアであった。Huluは2位に入っている。YouTubeに比べると、2位のHuluの配信ストリーム数はかなり低い。しかし、YouTubeが配信しているのは3分程度のビデオが主体であり、HuluはTV番組、あるいは映画を配信している事を考えると、このストリーム数での比較は必ずしも平等ではない。

2009年3月のトップ10ビデオ配信サイト

サイト

合計ストリーム数(000)

ユニークビジター数(000)

YouTube

5,479,609

89,407

Hulu

348,520

8,865

Yahoo!

231,795

24,761

Fox Interactive Media

207,538

14,719

Nickelodeon

196,160

6,391

ABC.com

176.931

6,881

MSN/Windows Live

168,907

12,076

Turner Networks

137,621

5,822

MTV

123,888

6,337

CNN

103,453

9,021

Source: Nielsen Online, VideoCensus

ABCのHuluへの参加はYouTubeに取り、悪いニュースである。YouTubeはストリーム数では圧倒的なシェアを持っているが、ユーザ投稿のビデオは殆ど広告無しであり、収入は少ない。証券会社のCredit SuisseはYouTubeは昨年で4.7億ドルの損失があったと推定している。これに対して、ABC.comは広告スペースは全て売れていると発表している。今後、広告価値のあるTV番組、映画の配信をHulu等に奪われたのではYouTubeが収益を出すことはさらに困難になっていく。

YouTubeは最近、そのTV番組、映画の配信を増やすためにSony、Lionsgate、CBS、MGM、Liberty Media、Discovery等との契約を発表した。YouTubeはその「Shows」のカテゴリーからこれらコンテンツ事業者のTV番組、映画の配信を行う。多くのコンテンツは古い物だが、CBSの「Harpers Island」等、新番組の配信も含まれる。これらTV番組、映画には広告が挿入され、その収入はYouTubeとコンテンツ事業者が分ける事になっている。YouTubeはまた、Universal Music Groupと共同で、Vevoと呼ばれる音楽ビデオのウェブサイトを立ち上げる事も発表した。ビデオは無料で配信される、Vevoは広告で収入を得る予定。

YouTubeは最近、ABCとの交渉を行っており、その短編、それにニュースビデオの配信権を得ており、ABCとの協力を増やそうとていた。また、ABCのHuluの参加により、TV.comと言う、Huluに競合するサイトを立ち上げている。CBSの立場も難しくなる。

Nielsen Onlineの統計によると、インターネット上でのユニーク・ビデオ視聴者は2009年3月で、1.3億人であり、2月より1.9%増えた。合計ストリーム数は967万本で、2月の890万本より、8.7%の増加があった。

インターネットビデオ視聴

09年2月

09年3月

成長率

ユニークビジター数(000)

127,613

130,075

1.9%

合計ストリーム数(000)

8,897,943

9,672,341

8.7%

1人あたりのストリーム数

69.7

74.7

7.6%

1人あたりの視聴時間

169.3

190.7

12.6%

Nielsen Online, VideoCensus