ケーブルTV、電話事業者は、ホームセキュリティー/オートメーション・サービスの提供に積極的になっている。ComcastはXfinity Home、Time Warner CableはIntelligent Home、AT&TはDigital Life、VerizonはHome Monitoring and Controlを提供している。ホームセキュリティー/オートメーション市場は新しい市場では無いが、変化を見せている。これまでのサービスは、セキュリティーが主体で、不法侵入、火災等を感知し、警察、消防署等に通知するサービスであった。大手のADT等は、自らの警備スタッフを持ち、派遣する事が出来る。
新しいサービスは、カメラを使った自己監視が売り物になっている。例えば、VerizonのHome Monitoring and Controlは月額$10と安いが、自己監視であり、警報を自動的に警察、消防署等に通知する機能は無い。また、新しいサービスでは、電灯等のコントロールを含む、ホームオートメーション機能が含まれている。また、Comcast等は血圧監視等の医療系のサービスのテストも始めている。
ホームセキュリティー/オートメーション市場規模は、130億ドルで、ADTがその25%のシェアを占めている。この市場規模も大きな魅力であるが、それ以外にこの市場は通信事業者に対して、2つの魅力がある。
1つは、この業界のチャーンの低さである。ホームセキュリティーは一種の保険であり、加入する理由があれば、利用を続ける。また、頻繁に利用をするサービスではないので、競合と比較する機会は少なく、初期投資もあるので、乗り換えは少ない。ADTは同社のサービスから脱退する人の内、新規の競合に乗り換える人は1%程度だと語っている。既存の事業者から顧客を奪うことは容易では無いが、得た顧客は止めない。これはチャーンに悩まされている通信事業者にとり、魅力的である。
もう1つの理由は、新規開拓である。ケーブルTV事業者は、ビデオサービス以外に、ケーブルモデム、デジタル電話のサービスを提供しているが、それらサービスは既存のビデオサービス加入者へのアップセールが殆どであり、新しい顧客を得る機会にはなっていない。しかし、Comcastの発表によると、同社のホームセキュリティーの加入者の41%はComcastに取り、新規である。さらにその64%は、Comcastのトリプルプレーの加入者にも加入している。ホームセキュリティー/オートメーションを提供する事で、新しい顧客にアピールする事が出来るのは魅力である。ホームセキュリティー/オートメーションのサービスに加入する世帯は裕福であり、アップセールが可能であり、さらに、チャーンが低いとなれば、通信事業者がこの市場に大きな魅力を感じて当然である。
