少ないストリーミングの遅延への不満

ESPN+等のスポーツ専門のストリーミング・サービスの登場により、ストリーミングでのスポーツ視聴は増えている。AmazonはNFLの木曜の試合の配信権を得ており、OTTでのスポーツ視聴はさらに増えて行く。Parks AssociatesはNFLとの契約で、Amazon Prime Videoの加入者が大きく増えると予測している。

Ring Digitalの調査では約33%のブロードバンド利用者は最低でも月に1回はストリーミングでスポーツの試合を見ている。スポーツ試合をストリーミング視聴している人の71%はアメリカン・フットボールの試合を見ており、Amazonの木曜の試合配信の視聴者は多くなるであろう。

ストリーミング視聴の問題の1つに遅延がある。地上波放送と多チャンネルサービスでの再送信にも時間差があるが、数秒である。OTTでは少なくても20秒、多ければ1分近い遅延がある。しかし、Ring Digitalの調査では多くの視聴者は遅延に対して不満を持っていない。

スポーツ試合をストリーミングしている人たちに対して、20~50秒の遅延があることを知っているかの質問に対して、「知っており、気に障る」と答えたのは28%であった。26.3%は「知っているが、気にならない」、24.4%は「少しは知っている」、22.6%は「知らなかった」と答えている。ソーシャルメディアでも試合をフォローしていると気づくが、試合を見ているだけであれば、遅延は大きな問題にはなっていない。


Ring Digital

しかし、スポーツ中継の遅延は今後、大きな問題になっていく。1つは、別な場所にいる複数のメンバーが同時に視聴するウオッチパーティーが出来ないことである。パンダミックによりウオッチパーティーがポピュラーになり、SVODサービスは複数の視聴者の視聴を同期させる機能を加えている。スポーツ視聴ではストリームを同期するだけではだめで、放送で見ている人も参加出来るように遅延を放送レベルにする必要がある。

もう1つはスポーツ賭博である。2018年にスポーツ賭博を許可するかの判断は州レベルと決まってから19州でスポーツ賭博が可能になり、数は増えている。スポーツ賭博にはリアルタイムであることが重要になる。30秒の遅延があったのでは、スポーツ賭博は成り立たない。