AVODサービスの利用が大きくと増えている。FoxのTubiの利用者は3300万人、ComcastのXumoは2400万人、ViacomCBSのPluto TVは2650万人と発表されている。Roku Channelの利用者は4300万人で、視聴出来るプラットフォームはRokuだけでなく、9月にはiOSとAndroidのアプリが加わり、10月にはFire TVでも利用可能になった。これにより利用者はさらに増えているであろう。Ampere Analysisによると2020年Q3では17%のインターネット・ユーザが月に1回以上AVODサービスを利用していた。前年のQ3では13%であった。AVODのライブラリーも豊富になっており、OTTビデオサービスのライブラリー時間では、トップ5中の3つはAVOD サービスである。Foxが買収しているTubiの合計ライブラリー時間はNetflixよりも多く、Amazon Prime Videoに続く2位になっている。AVOD利用が増えることで、SVODサービスの利用が減っていくとの予想もあるが、Ampere Analysisの調査ではSVODとAVODでは利用層が異なっている。
AVOD利用者の年齢はSVODより高い。AVOD利用者の25%は45~54歳、19%は55~64歳の年齢層である。SVOD利用者では22%が45~54歳、14%が55~64歳の利用者である。35~44歳を中間にし、年齢が低い方がSVOD利用者が多く、年齢が高くなるとAVOD利用者が多くなる。また、年間所得が$3万以下の世帯はAVOD利用者の半分はであるのに対して、SVODでは3分の1である。Ampere AnalysisはSVODとAVODは競合するのでは無く、共存していくと予想している。
ViacomCBSのChief Digital Officerのマーク・デベボイスも同様に考えている。デベボイス氏によるとテレビ視聴はどれか1つではなく、連続体である。これまでは、地上波、多チャンネル、そしてHBO等のプレミアム(有料)サービスが共存してきた。そして、SVODがプレミアム・サービスをリプレースし始めている。デベボイス氏はSVODとAVODは連続体であり、AVODはSVODの利用者を奪うのでは無く、広告ベースのテレビ放送の視聴者を奪っていくと考えている。
SVODとAVODが連続体であることの象徴のようにNetflixは2015年に始まり、2017年に終了したドラマ番組の「Narcos」をPluto TVにライセンスした。Pluto TVは「Narcos」を犯罪ドラマチャンネル、それに専門のNarcosとNarcos en Españolの3つのチャンネルで配信する。NarcosとNarcos en Españolはそれぞれ、英語とスペイン語版を連続で配信する。最初の月はシーズン1を配信し、2月目はシーズン2を配信し、3ヶ月間で配信を終了する。Narcosは2016年にプロモーション目的で、ヒスパニックチャンネルのUnivisionがシーズン1を放送した事があるが、Netflixのオリジナル番組がAVODで配信されるのはこれが初めてである。
