ABCは昨年のNABでABC Clearinghouseと呼ばれるイニシアチブを立ち上げ、加盟局の同時配信を可能にする目標を掲げた。今年のNABではその成果として、Sinclair、Scripps、Hearst、Tegna等の大手放送局会社と合意に達し、全米210地域中の約160地域で、OTT多チャンネルサービスでの同時再送信が可能になると発表した。
ネットワークがTV Everywhereにおいて加盟局のローカル放送を同時配信する事は困難である。TV Everywhereの場合、多チャンネルサービス事業者との再配信契約は加盟局が行うので、加盟局はネットワークに支払う金額に合意する必要がある。また、配信設備はネットワークが持つので、配信コストの負担も加盟局に求める。OTT多チャンネルサービスの場合は、ネットワークがOTT多チャンネルサービス事業者と契約し、その一部を加盟局に支払う事で契約は可能になる。SVODサービスのCBS All Accessで同時配信を始めたCBSは加盟局にその地域からのAll Accessへの1加入者あたり、50セントを払う事でほぼ全米の加盟局と契約が出来、OTT多チャンネルサービスでの契約も進んでいる。
OTT多チャンネルサービスでの同時配信の契約はNBCもFoxも進めている。NBCはNBC加盟局を代表するNBC Television Affiliates Boardとローカル局のOTT配信に関する基本的な合意に達した。また、FoxもTribune社のFox加盟局と同時配信の契約を締結し、クリーブランド、インディアナポリス等14地域でOTT多チャンネルサービスでの同時配信を始めた。
