YouTubeもOTT多チャンネルに参入

噂通り、YouTubeもOTTベースの多チャンネルサービスに参入する。YouTube TVはABC、NBC、Fox、CBSの4大ネットワークに加え、ESPN、Fox News、Disney、MSNBC等40のチャンネルを$35で提供する。地上波が同時配信される地域は、限定されている。サービスにはYouTube Redのコンテンツも含まれる。同時に3ストリームを視聴可能で、1つのアカウントに6人のユーザを登録出来る。サービスにはクラウドDVRも含まれている。クラウドDVRの録画時間は無制限で、9ヶ月間保存される。開始時にはブラウザー、iOS、Android、それにChromecastがサポートされる。

これでOTT多チャンネルサービスはSling TV、PlayStation Vue、DirecTV Now、FuboTV、Hulu、それにYouTube TVと6社が参入する競争の厳しい市場になる。リーダーのSling TVでも加入者数は多くても250万人と推定されている市場に6つのサービスは多い。それだけ期待が高い訳でもあるが、、それだけの市場に成るのであろうか。Googleが参入した事で、この市場の可能性は明らかになったとの意見もあるが。だが、Googleは実験的にサービスを始め、簡単に撤退する会社であり、Googleが参加したからと言って成功する市場とは限らない。

OTT多チャンネルサービスの狙いは、既存の多チャンネルサービスに加入はしていないが、Netflix等でTV番組を見ている人である。$60以上の既存のサービスより、チャンネルは少ないが、半額以下で加入出来、契約期限無しでいつでも解約が出来る。

しかし、その市場規模はどの程度であろうか。コードカッティングが話題になるが、2016年に多チャンネルサービスを解約したコードカッターは170万世帯あるが、まだ全世帯の80%が加入している。20%(約2500万世帯)が多チャンネルサービスに加入していない訳だが、その全部が潜在加入者ではない。テレビ(ビデオ)に無関心な世帯もあり、また、$35でも支払えない世帯もある。さらに英語番組が理解できない世帯もあり、多チャンネルサービス非加入者に於ける潜在加入者はそれほど多くないであろう。また、多チャンネルサービスの加入者が減っているのは料金が高くなっただけでなく、ライブTV自体の必要性が減っているとの意見もある。ドラマであれば、ライブで見るより、オンデマンドの方が便利である。多チャンネルサービス加入者の減少の理由はテレビ放送離れであれば、OTTにより料金が安くなっても加入者減少はストップしないであろう。

既存の多チャンネルサービスからOTTサービスへの大きな移行が起きない限り、OTT多チャンネルサービスの市場は大きくなく、現状では6社をサポートする事は出来ないであろう。さらに、数社検討中との噂もあり、市場規模はまだ小さく、競争は激しく、成功するのは非常に困難になっている。