Disneyのスポーツ専門チャンネルのESPNが過去2年間で700万の視聴世帯を失った事で、ESPNもHBOの様にOTTベースのSVODサービスを開始する可能性があるとの噂が出ている。しかし、有料チャンネルのHBOとは異なり、ベーシックチャンネルのESPNのOTT化は困難である。HBOの場合、SVODのHBO Nowにより有料チャンネルのHBOの加入者を失っても料金が同等である限り、損は無い。多チャンネルサービスへの加入との条件が無い事で、加入者が増える可能性がある。
しかし、ESPNはベーシックサービスで基本的な多チャンネルサービスのラインアップに含まれている。SVOD化をした場合、ベーシックサービスで放送を続ける事に対する大きな反対が多チャンネルサービス事業者から出る。ESPNは加入者料が月$7と、最も高価なネットワークであり、ESPNを除くことで多チャンネルサービス事業者の収益は上がる。VerizonのFiOS TVはESPNを除いたパッケージの提供をし、ESPNとの訴訟になっている。
700万世帯を失ったとは言え、ESPNの視聴可能世帯は9200万世帯ある。ESPNはこれら世帯から毎月$7の収入を得ている。もし、ベーシックチャンネルで無くなった場合、スポーツファンでは無い世帯を失う事になる。それが50%とした場合、料金は$14にしなければならない。さらにSVODにした場合、テレビ放送とは同じ規模の広告料を得ることも難しく、料金は$20程度となり、SVODサービスとしては高価になる。また、SVODは脱退が容易であり、シーズンオフは加入者が減ることは確実であり、さらに高価な料金設定にしないと収入の維持は出来ない。
