コードカッティングの現状

Leichtman Research Group(LRG)によるとトップ13社の多チャンネルサービス事業者の合計では第3四半期に19万世帯の減少があり、前年同期の14.9万世帯より4万世帯多く失った。コードカッティングはさらに進んだ事になるが、内訳は大きくと変わっている。

これまで加入者を失ってきたのはケーブルTV事業者である。2013年Q3ではケーブルTV事業者は60万世帯を失った。だが、衛星事業者、電話事業者のIPTVの加入者が増え、多チャンネルサービス全体での損失は2.7万世帯と少なかった。

2015年Q3ではケーブルTV加入者数の減少は14.4万世帯で2006年以来最も減少が少なかった。しかし、VerizonとDirecTVの成長が衰え、AT&TとDishが加入者を失った事で、市場全体のロスは19万世帯となった。

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Leichtman Research Group

コードカッティングの規模は19万世帯以上だとの意見もある。Dish NetworkはSling TVへの加入者数を別途報告していないが、MoffettNathansonはQ3で15.5万世帯がSling TVに加入したと推測している。それであれば、衛星サービスのDISHへの加入者は17.8万世帯減った事になる。Sling TVを多チャンネルサービスではなく、OTTのSVODだと見ると、多チャンネルサービスは35.7万世帯を失った事になるとMoffettNathansonは報告している。

ケーブルTVの減少にブレーキがかかった事で多チャンネルサービスの減少は少なくなるとの意見がある。調査によると多チャンネルサービス加入者におけるコードカッティングの予定も減っている。TDG Research社の調査によるとブロードバンドサービスに加入している成人の間に於けるコードカッティングの可能性は1年前より20%減少している。

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TDG Research

ケーブルTV業界のロスは少なくなっている。しかし、IPTVと衛星放送加入者の減少が減り始めており、業界全体でのコードカッティングは止まっていない。今後のコードカッティングの動きには2つの大きな影響要素がある。1つは、AT&T/DirecTVの動きだ。AT&TはDirecTVを買収し、多チャンネルサービスはDirecTVに統合する意図であり、Uverse TVには力を入れなくなっている。すでに、Uverse TV向けの次世代STBの開発はストップしている。Uverseの加入者をうまくDirecTVに移行させ、DirecTVへの新規加入者も増やすことが出来れば良いが、失敗すると加入者の不満を買い、コードカッティングさせる事になる可能性がある。実際に、Q3ではDirecTVの加入者は2.6万世帯増えたが、Uverse TVは9.2万世帯減り、AT&T全体では6.6万世帯を失っている。

もう1つは、Sling TVの様なブロードバンドを媒体とした多チャンネルサービスの動きである。現在、OTTベースでの多チャンネルサービスとしてはDishのSling TVとSonyのPlayStation Vueがある。さらに、Comcastがボストンとシカゴで自社のブロードバンド上で地上波再送信とHBOを提供する、Streamと呼ばれるサービスを開始した。Charter、Time Warner CableもRokuを端末とした、同様のサービスのテストを開始している。これらのサービスが既存の多チャンネルサービスから加入者を奪う事は必然的である。ブロードバンドをベースにしたこれらのサービスも多チャンネルサービスと定義すれば、加入者の減少はストップするかも知れない。しかし、新たなサービスと見れば多チャンネルサービスの減少はさらに増えていくであろう。