Huluの成功

Huluはそのバックに4大TVネットワークの内の3つ(ABC、Fox、NBC)が居る事で話題性は高かったが、OTTサービスとしは大きな成功ではなかった。無料サービスであったので利用者は多かったが、広告では十分な収入にはならず、2回も売却寸前までになった。ABC、Fox、NBCは既存の配信契約を切ってHuluをブランドとして売りたかったが、購入側としてはABC、Fox、NBCとの契約がある事がHuluの最大の価値であり、売却する事にも失敗した。

しかし、無料サービスから広告付有料サービスへの移行、広告無しの料金の追加、「Seinfeld」等の著名なコンテンツの独占契約、そして「Mindy Project」等のオリジナル番組の制作等で、Huluは変身をしている。最初のHuluのコンセプトであったTV番組のキャッチアップ配信のサービスを捨て、Netflix、Amazon Prime Instant Videoに競合するSVODになり、加入者を急速に増やしている。

「Seinfeld」は大ヒットしたコメディーであり、その独占権を得た事は大きい。しかし、1990年代の番組であり、9シーズン分の180話に対して$1.6億のライセンス料を払う価値に対する疑問がある。

Huluには以前からオリジナル番組があった。しかし、その殆どはABC、Fox、NBCが放送向けには採用しなかった物で、制作予算も少なく、話題作は無かった。9月にスタートした「Mindy Project」もFoxがキャンセルした番組である。視聴率は良くなかったが、コアなファンが多く、Huluが第4シーズン目を制作した事で話題にはなっている。年末にリリース予定のStephen Kingの「11/22/63」がHuluに取り、始めての本格的なオリジナル番組になる。

Huluは広告収入の無料配信でスタートしたが、十分な収入を得ることが出来ず、有料サービスを加え、現在では有料サービスになっている。無料でも見られる番組はあるが、メージャーな物は無い。広告サービスをそのまま有料化したので、月額$8を払っても広告が付いていくる事に対する不満もある。$12で広告無しの料金を始めたが、Netflixより$2高価である。

Huluは大きな前進をしている。eMarketer社によるとOTTビデオサービスにおける利用者の成長率ではHuluが2014年ではでトップであった。2015年は16.2%で2位で、利用者を伸ばしている。

OTTビデオ利用者と主要OTTサービスの利用者数
(100万人) 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年 2019年
OTTビデオ利用者数 173.0 181.0 186.9 191.9 196.2 199.6
成長率 5.6% 4.6% 3.3% 2.7% 2.3% 1.7%
主要OTTビデオサービスの利用者数
YouTube 163.5 170.7 176.1 180.7 184.7 187.8
Netflix 94.9 114.3 126.9 134.9 139.4 143.0
Amazon 57.4 65.2 76.2 79.9 85.1 86.6
Hulu 51.6 59.9 67.0 73.7 78.8 82.2
主要OTTビデオサービスの成長率
YouTube 5.4% 4.4% 3.2% 2.6% 2.2% 1.7%
Netflix 19.7% 20.4% 11.1% 6.3% 3.3% 2.6%
Amazon 16.1% 13.5% 12.3% 9.2% 6.6% 4.1%
Hulu 23.7% 16.2% 11.8% 9.9% 7.0% 4.3%
主要OTTビデオサービスの利用者シェア
YouTube 94.5% 94.3% 94.3% 94.2% 94.1% 94.1%
Netflix 54.9% 63.2% 67.9% 70.0% 71.0% 71.7%
Amazon 33.2% 36.0% 39.2% 41.6% 43.4% 44.4%
Hulu 29.8% 33.1% 35.9% 38.4% 40.2% 41.2%

eMarketer