多チャンネルサービスの値上がり

FCCの報告では多チャンネルサービスの料金(地上波再送信と基本的な多チャンネルネットワークで構成されるExpanded Basic)は2012年から2013年で5.1%の値上がりをした。1995年のExpanded Basicの平均価格は$22.35であったのが、2013年には$64.41になっている。8年間で3倍近い値上である。1995年から2013年の年平均値上げ率は6.1%である。コードカッティングの大きな理由としてこの値上がりがある。

料金が上がっているのには様々な理由がある。1つはチャンネル数だ。1995年のExpanded Basicの平均チャンネル数は44チャンネルであったのが、2013年には159.6チャンネルに増えている。チャンネル数が3倍になったのであれば、価格も3倍になる。また、デジタル化によりSTBが不可欠になった事も大きくと影響している。STBのレンタル料金はFCCのExpanded Basicには含まれていないので、STBを含めた実質の価格は1995年から2013年にはもっと増えている事になる。

また、スポーツチャンネルの増加もコストの上昇に拍車をかけている。SNL Kagan社によると平均チャンネルコストは過去20年で1加入者あたり月26セントから39セントに増えている。最も高価なジャンルはスポーツで平均コストは1加入者あたり月$1.03で、2000年から2014年では年平均で、5.1%の増加をしている。次に高価なジャンルは映画系で81セントで、バラエティ系が39セント、子供向けが29セントとなっている。

スポーツチャンネルは高価であるり、DisneyのESPNのコストは1加入者あたり月$6.04で、Extended Basicのチャンネルとしては最も高価である。しかし、映画、ドラマの視聴はNetflix等のOTTサービスに奪われている中、リアルタイム性が高いスポーツ中継は多チャンネルサービスに欠かせない。Disney以外の大手ネットワークもスポーツに力を入れ、NBC Sports、Universal Sports、Fox Sports 1、Fox Sports 2、CBS Sports等がここ数年間に誕生している。また、NFL Channel、MLB Network等、各リーグもそれぞれがチャンネルを持ち始めている。スポーツチャンネルが増える事でコストは大きく上昇する。

また、地域のスポーツ中継を専門とするRegional Sports Network(RSN)も増えている。ロサンゼルスにはLA Dodgers持つSportsNet LA、Fox系のFox Sports West、それにTime WarnerとLA Lakersの共同保有のTWC Sports Net等合計で5つのRSNがある。Kagan社の推測でSports Net LAのコストは$4.90で、5つのRSNの合計は1加入者あたり月$12.50に達している。サービス料金が増えても、より多くの試合中継が見られることはスポーツ好きに取っては問題が無いが、そうでない人には無駄な値上であり、コードカッティングの理由の1つになっている。