DVR戦争

多チャンネルサービスの差別化ポイントは何か? DirecTVは豊富なチャンネル数でケーブルTVから事業者を奪った。DISH Networkは安い値段で、加入者を増やした。しかし、最近ではどのサービスも豊富なチャンネル数があり、DISHも値上げし、大きな差は無くなっている。その中、事業者はDVRの録画可能チャンネル数で争っている。

DirecTVのGenieの5チューナーで戦いはスタートした。DISHのHopperは3チューナだが、その内1つは4大ネットワーク(ABC、CBS、Fox、NBC)をまとめて録画出来るので、実質6チャンネルだ。ComcastのX1も5チャンネル録画可能である。DISHはHopperでマルチルームDVRを構成する際の子機、Joeyに2つのチューナーを搭載したSuper Joeyを発表し、8チャンネル録画可能にした。CablevisionはそのネットワークDVRの同時録画可能数を10チャンネルまで引き上げた。

TV Everywhereでテレビ番組の多くが翌日にはストリーミングで視聴可能になっている今、10チャンネルの同時録画が必要か疑問であるが、戦いは続いている。VerizonはQuantum TVと呼ばれるサービスをスタートしている。Quantum TVで採用されているDVRはArrisのDVRは6チューナ、1 TBのHDD搭載である。戦いは大手事業者だけでない。中小のRCNはTiVoの新しいDVRのT6の導入を開始した。T6はその名の通り、チューナ6つ搭載で、TiVo Stream機能を内蔵し、コンテンツをIPでストリーミングする事も出来る。

同じ6チューナのDVRでも、最大録画可能数ではQuantum TVが勝つ。その理由は、Quantumでは2台のDVRを接続する事が可能で、12チューナ、2 TBのシステムを構成する事が出来る。しかし、Quantum TVがトップであった時間は短かった。Verizonとニューヨークで戦っているCablevisionはすぐにそのネットワークDVRで録画出来るチャンネル数を15に引き上げた。

録画出来るチャンネル数が多いことは良いが、問題もある。それはDVRの電力消費である。Natural Resources Defense Council(NRDC)によると、STBは家庭で最も電力を使う製品として、冷蔵庫に続く製品になり、STBの電気代は月に8ドル程度になっている。 さらに、STBとHDTVのコンビは21平方フィートの冷蔵庫より7%多くの電力を使う。DVR機能が使われる事で、STBがスリープしている時間が減り、電力消費が増える。NRDCは2040年にはDVRが使う電力は現在より29%増えると予測している。