CESがオンライン展示会として開催された。COVID-19になり、NABを含めて、様々な展示会がオンラインで行われたが、多分CESがオンライン化するのに最も困難な展示会である。業界向けの展示会では参加者は出展者の多くは以前から知っており、製品にも馴染みがある。実際に製品を見なくても、製品の機能は分かり、何が旧製品との違いであるかも理解出来る。
これに対して、民生品のCESは何が新しく登場するかは分からない。歩いて、見て、触り、発見していく必要があり、展示リストでは面白い製品を見つけることは困難である。また、いくらの新製品のテレビの画質が素晴らしいと説明されても実際に見ることが出来ないと、素晴らしいと感じることは出来ない。
オンラインだとトレンドも把握しづらいが、今回のCESでスマートTVと音声アシスタントの動きで気づいたことがある。
TVセットのベンダーがそれぞれスマートTVのプラットフォームを開発する時代は終わったようである。SonyはAndroid TVに移行しており、大手で独自のプラットフォームを持っているのはSamsung(Tizen)とLG(WebOS)である。LGはWebOS 6.0を発表した。UIがアップデートされ、また、Next Pickと呼ばれるレコメンデーション機能が加わった。しかし、SamsungのスマートTVには特に新しい機能の追加は無かった。
ほとんどベンダーは独自にスマートTVのプラットフォームを開発するのでは無く、既存のストリーミング・プレーヤのプラットフォームを採用し始めている。特にRoku TVが大きな成長をしている。NPDの統計では、2020年のスマートTV市場では、TCL等のRoku OSを採用した製品がアメリカでは38%、カナダでは31%のシェアになり、スマートTV向けOSではTizenを抜き1位になっている。
Roku TVで成功してきた、TCLはCESでAndroid TVベースのGoogle TVを搭載した製品も発表した。SonyのAndroid TVベースのスマートTVもGoogle TVに対応する以外、LGもWebOSでは無く、Google TVが走る製品も発表している。
もう1つの今年のCESの気がついたことはGoogle AssistとAmazon Alexaがほとんど目につかなかったことである。どちらの会社もCESには出展しなかったことが一つの理由だが、昨年までのCESのようにGoogle Assist、あるいはAlexa対応を宣伝文句にしている製品が少なかったことも原因である。Google Assist、Alexaに対応している製品が少ないのでは無い、殆どの家電、スマートホームの製品はいずれか、あるいは両方に対応している。2大音声アシストのサポートは当たり前になり、わざわざ宣伝文句にする必要性が無くなったようである。
