2016年のトレンド予測

2016年の最も大きなトレンドは4Kの本格化であろう。これまでの4K市場は受像機だけで、コンテンツが無かった。2015年にDirecTV、Comcast、Netflix等がブロードバンドでの4Kコンテンツを配信し始めたが、4Kに対応できるブロードバンドへの加入者は限られており、利用は少ない。

SamsungはすでにIFAでUHD Blu-rayプレーヤを発表しており、CESで他のベンダーからの製品発表も予定されている。Sony、Time Warner等のコンテンツ事業者からはUHDディスクが発表されている。さらに、2016年Q1中にはDirecTVが4Kでの衛星放送を開始の予定であり、4Kコンテンツを視聴するオプションは増える。しかし、Seikiの42インチの4Kテレビが$300で買えることを考えると、4Kコンテンツの視聴方法はまだ高価であり、急速に4Kコンテンツの利用が増えはしないであろう。

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また、4Kの魅力は解像度以上にHDRだと考えもある。これが正しいとすると、コンテンツ市場が大きくなる前に、現在設置されている4KテレビがHDR対応の製品にリプレースされる必要がある。Hisense等が低価格のHDR対応4Kテレビを発表する様だが、HDRがどの様に受け入れられるかも重要な要因である。

第2のトレンドはバーチャル・リアリティである。VR関連に関しては、テクノロジー関係だけでなく、コンテンツ側からも大きな投資がある。Digi-Capital社によるとVRに対する投資は2014年から2015年では6倍に増えている。まだ、VR技術は未熟であり、市場として本格化するには数年必要であろう。しかし、2016年はVR市場の構成に必要なコンポーネントが揃い始め、大きな動きが見える年になるであろう。

12月に、LukasfilmsのILMxLABはStar Warsのモバイルアプリ向けにバーチャルリアリティのビデオコンテンツ、「Jakku Spy」シリーズの配信をした。Jakku SpyはスマートフォンをVRディスプレイにするGoogle Cardboardを使う。Google Cardboardを対象とする事で、広い利用者ベースを狙った最初の大手コンテンツ事業者のVRとなった。また、DisneyとUnivisionのJVの若者向けテレビネットワークのFusionはDisneyが投資しているVRコンテンツ事業者のLittlestarと契約し、モバイル端末向けのVRコンテンツを提供していく事を発表している。調査会社のTrendForceは、2020年にはVRの市場規模は$700億に成るとの予想を発表している。

3つ目のトレンドはスマートホームである。ComcastのXfinity Home、AT&T Digital Life等の通信事業者のセキュリティ/スマートホームサービスの利用者は増えている。さらに、Googleのインテリジェント・サーモスタットのNest、AmazonのスマートホームハブのEcho等の製品も話題になっている。これに様々なホームとパーソナルなIoT製品が加わり、新たな市場が出来始めている。CESの直前にSamsungはそのスマートTVにスマートホームのハブ機能を組み込む事を発表し、LGもSmart ThinQと呼ばれるスマートホームのハブを発表した。

家庭のセキュリティーとインテリジェント化には以前から強い関心がある。それに、ウェアラブルなセンサー製品の登場で、フィットネスと医療の要素も加わり、本格的なソリューションが出始めている。各社のアプローチは様々であり、効果的なビジネスモデルもまだ今一つであるが、2016年中に大きな動きが出ると思われる。