他のMSOとは違うCablevision

MSOと言うとComcastとTime Warner Cableが思い浮かび,どのMSOも規模が違う以外は同じような会社に思われるが,実際はそれぞれ特徴があり,特にCablevisionはかなり特徴のある会社である。

Cablevisionは310万世帯の加入者を持つ,ケーブルTV事業者としてはナンバー5の会社である。
大手MSOは全米に散らばったシステムを持っているが,Cablevisionはのシステムは東北地域にかたまって,その多くはニューヨークにある。システムが同じ地域に集まっている事は効率性が高く,Cablevisionは先進的なサービスを導入する事で知られている。Cablevisionはネットワークのデジタル化に積極的で,いち早く双方向サービスを取り入れている。他の,MSOはさまざまなシステム環境を持ち,双方向サービスの標準化に悩んできたが,CablevisionはOpenTVのDevice Mosicにより,2001年からInteractive Optimum(iO)と呼ばれるサービスを始めている。

CablevisionはHDチャンネルも多く,また,SDV(Switched Digital Video)技術を取り入れ,外国語プログラミングの提供も始めている。VODの技術を使い,ネットワークベースのDVRサービスのRS(Remote Server)DVRを立ち上げようとして,コンテンツ事業者からの訴訟を受けたのも,Cablevisionである。
Cablevisionは2000年にその300万台のSTBをソニーの製品にリプレースする計画を発表した。この計画は縮小され,CablevisionのSTBの主体はScientific Atlanta製のままであるが,この時にCablevisionはCASをスマートカードを使ったNDSのVideoGuardに移行をした。VideoGuardは完全にSTBからCASを切り離した物ではないが,FCCはCablevisionに対して2007年7月からMSOが導入するSTBをCableCARD対応とする規制を免除しており,Cablevisionは他のケーブルTV事業者の様にCableCARD対応のSTBを7月から導入する必要は無い。

しかし,加入者が同じ地域にかたまっている事のデメリットもある。Cablevisionのサービス地域はVerizonの膝元であり,FiOS TVが積極的に拡大されている地域である。他のMSOの場合,その加入者がFiOS TVが提供されている地域にいる率は2%から4%程度でしかなく,影響はまだ少ないが,Cablevisionの場合,その加入者の23%はすでにFiOS TVのサービスが提供された地域に住んでおり,Verizonとの競合が本格化している。