一部のローカル局はvMVPDのサービスで再送信されており、殆どのCBS加盟局はCBS All Accessが同時配信をしている。しかし、ローカル局による独自にストリーミング配信は無い。規制上、ストリーミングは放送では無いので、既存の著作権契約では、同時配信は出来ない。新たにインターネット配信の契約をしても、採算は合わない。自局制作番組であればストリーミング出来るが、ニュース以外も制作している局はわずかである。
ローカルニュースだけの配信サービスとしてはNewsOnがある。NewsOnはABC Stations Group、Hearst、Media General等の放送局会社のジョイント・ベンチャーで参加局のニュースをライブとオンデマンドで無料配信し、広告収入を得ている。また、放送局会社のSinclairのインターネットでのリニア配信サービスのStirrにはSinclair系のローカルチャンネルがある。しかし、ニュース以外は配信権が得た別番組に差し替えられているので、放送の同時配信ではない。
CBS All Access等が同時配信に使っているSyncbak社は、最近にGray Television、Meredith等の放送局会社とVUitと呼ばれるローカル局向けのOTTサービスを開始した。SyncbakとGray Televisionは2018年からSBTVと言うサービスを提供しており、VUitはこれがベースになっている。
VUitには現在、約200の局が参加しており、これらの局に加え、Politics Uncut、VUit eSports等の独自チャンネルが配信されている。Stirrと同様にインターネットでの配信権の無い番組は差し替えられるので、同時配信ではない。番組を差し替えず、ニュース番組を一日中、繰り返して放送している局もある。VUit独自のチャンネルは参加局が制作した番組で構成されている。Politics Uncut等のチャンネルはSyncbakが開発した自動番組構成システムを使い、参加局が提供したビデオクリップから制作されている。サービスにはオンデマンドのコンテンツもある。また、月に1回コンサート、スポーツ、報道等の特別番組を放送する。
料金は無料で、広告収入である。Syncbakの持つ技術を使い、広告をダイナミックに挿入する事が出来る。VUitはウェブブラウザー、iOS、Android、Roku、Fire TV、Chromecast、Apple TVに対応している。
非営利放送のPBS(Public Broadcast System)もストリーミングには遅れていた。PBSの場合、コンテンツの権利問題以外に、組織的な問題もある。PBS自体は350近い加盟局の集合体であり、決定にたどり着くのに時間がかかる。昨年末にやっと100程度のPBS局がYouTube TVでの再配信を始めたが、残りの250局はまだである。また、YouTube TV以外のvMVPDとの契約も出来ていない。しかしPBSも徐々にストリーミングに動き始めており、9月に85局がPBS.org、それにRoku、Apple TV、iOS、AndroidのPBSアプリで同時配信を開始した。
