スーパー・バンドルはチャーンを減らすか

バンドリングは1つの会社が、自社のサービスを組み合わせる物であった。ケーブルTV事業者はケーブルTVとブロードバンドをバンドルしており、DisneyはDisney+、Hulu、ESPN+をバンドルしている。自社のサービスだけでなく、他社のサービスとのバンドルもある。通信事業者の多くはNetflix等のサブスクリプション・サービスをバンドルしている。スーパー・バンドルはその進化で、2、3のサービスを提供するのではなく、数多くのサービスを提供する。スーパー・バンドルにはSVODが多いが、ビデオに限られない。Verizonの+Play(Plus Play)はNetflix、Max、Paramount+等だけでなく、音楽、ゲーム、学習、フィットネス等の多様のサブスクリプション・サービスのバンドルを提供している。

1つのウェブサイトで複数のサービスへの加入/管理が出来、複数のサービスに加入することで割引も得られる。スーパー・バンドルのプレーヤーとしては、Google、Apple、Amazon、Roku、Comcast等のプラットフォーム事業者がいる。新たにSamsung、LG、Vizio等のスマートTVベンダーも加わっている。数多くのサービスに加入可能だが、通常の場合は複数加入により割引は無いので、スーパー・バンドルとは違うとの意見もある。しかし、Amazonは同社が買収したMGM+とStarzのバンドル、GoogleはYouTube TV、NFL Sunday Ticket、Maxのバンドルを発表しており、割引があるスーパー・バンドルに進んでいく可能性がある。

スーパー・バンドルに力を入れ始めているのは通信事業者で、特にVerizonの+Playが一歩先を進んでいる。サブスクリプション・サービスは通信回線を使うので、スーパー・バンドルは通信事業との関係は強いが、提供は誰でも出来る。+PlayもVerizonが開発した物ではなく、オンライン・ペイメントのBango社のBango Resaleのプラットフォームを使っている。通信事業者だけでなく、小売、銀行等もスーパー・バンドルに興味を示している。

スーパー・バンドルはチャーンを少なくするとの考えがある。消費者が利用し続ける可能性が高いサービスとその他のサービスをバンドルし、割引することで、その他のサービスの脱退の可能性は減る。例えば、Netflixとバンドル出きれば、解約率は減るはずである。しかし、Netflixに取ってのメリットは無い。+PlayにNetflixのサービスはあるが、$20のPremiumプランのみで、割引もしていない。Netflixだけでなく、主要なサービスは競合と一緒に販売されることは望まないので、バンドルはセカンド・ティアのサービスが主体にでは、チャーンの減少には貢献しない。すべてのサブスクリプションを1箇所で管理する事が可能になると、サービスのホッピングが容易になるので、チャーンは増えるとの意見もある。

サブスクリプション・サービスの管理が容易になり、利用する金額が増えることで割引が得られることはメリットであるが、スーパー・バンドルはチャーンの原因の1つであるコンテンツの発見のソリューションにはならない。コンテンツを視聴するときのアプリは別々であり、検索はこれまで通りである。SVODサービスを解約する大きな理由は利用(視聴)が少ないからである。見たいコンテンツが見つからないとそのアプリを立ち上げる頻度が減り、いずれは解約になる。パッケージ化もっ問題だが、それ以上に解決しなければならないのはコンテンツを見つける方法である。