イギリス: Now TVが開始

イギリスの多チャンネルサービス事業者のBSkyBは、OTT-VサービスのNow TVを7月17日から開始した。Now TVはBSkyBが提供している映画パッケージのSky Moviesをインターネットで提供するサービスだ。BSkyBはその多チャンネル放送をSky Goとの名前でインターネットでも提供しているが、これは多チャンネルサービス加入者限定されたサービスであった。これに対して、Now TVはスタンドアロンのサービスで、BSkyBへの加入無しで利用する事が出来る。Now TVはBSkyBがこれまでその基本サービス(最低で月額21.50ポンド)のオプションとして提供してきたSky Movies(月額16ポンド)をOTTで提供する。Now TVは、見放題で月額15ポンド、あるいは1本毎のVOD(0.99~3.49ポンド)の料金になっている。

サービスは、すでにBSkyBに加入している1050万の世帯ではなく、多チャンネルサービスに加入していない1300万の世帯が対象であり、Netflix、LoveFilm等が競合になる。しかし、BSkyBの加入世帯がサービスを止め、Now TVにスイッチするリスクもある。BSkyBは既存のSky Moviesへの加入者には値引きを提供し、これを防ごうとしている。現時点では、Now TVが提供するのは映画だけで、BSkyBのリプレースにはならないが、秋にはサッカー、その他のプログラムのパッケージも提供の予定である。

映画のVODサービスとしてはNow TVは月額5.99ポンドのNetflixより高価だ。しかし、Skyは6大ハイウッドスタジオと優先的な契約があり、Netflixでは見られない新作映画を見ることが出来る。SkyはNetflix等より、魅力のあるコンテンツを提供する事でOTT-V市場も独占をしようとしている。

BSkyBはコンテンツの独占契約で成功をしてきた。しかし、このアドバンテージは続かない。すでに、English Premier Leagueとの契約の一部はBTに取られている。映画でも6大スタジオ以外では、Netflix、LoveFilmと優先契約を結ぶ会社も出ており、また、BSkyBの独占体制を解体する規制が出来る可能性もある。BSkyBとしては、Netflix等に競合出来るのは、アドバンテージある現在である。リスクはあうが、そのサービスへの加入者がNetflix等に奪われ始め、さらに独占的なコンテンツ契約が無くなった時点で競合を始めても手遅れになる。BSkyBは、Now TVに3000万ポンドを投資する。