TV Everywhereの勢力拡大

アメリカの放送シーズンの始まりは9月であり、5月に新番組のアナウンスがあり、広告スポンサー向けの会合が開かれる。このミーティングはUpfrontと呼ばれ、毎年、ニューヨーク市で開催される。Up frontとは先行の意味であり、シーズンが始まる前の広告の先行販売の為の会合である。NAB中の話題が新製品であるように、Upfront期間中の話題は新番組であるが、今年は違う。今年のUpfrontの話題はTV Everywhereであり、TVネットワークはTV Everywhereのコンセプトを本格的に受け入れた様である。

テレビネットワークはTV番組のインターネット配信でいかに収益を上げるかを模索してきた。Huluはその代表である。収入源の1つとして広告がある。しかし、広告だけで大きな収入を出すことは難しい。Huluも広告収入でスタートしたが、後に有料のHulu Plusを加えている。アメリカでは、多チャンネル放送加入者が85%以上おり、有料化は簡単に思えるが、そうではない。やはり、無料で放送されている地上波番組を有料で配信する事には抵抗がある。また、多チャンネルの番組をネットワークが有料配信した場合、多チャンネル事業者に競合する事になる。

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