NetflixがEye IOのエンコーダーを採用

Netflixは2010年10月にスタートアップしたベンチャー会社、Eye IOのエンコーダー技術を採用する。Eye IOはH.264をベースに、画質の劣化無しで、転送量を20%~50%削減する技術を開発している。インターネット事業者は、Netflixがネットワークに与える影響を問題視し始めている。AT&T、Comcast等は、ダウンロード量が多い利用者に対し、速度を落とす、あるいは、追加料金を請求する等の対策を取っている。カナダでは、決まった量を超すと、追加料金が加算される事は当たり前になっている。ブロードバンドが使い放題で無くなることは、Netflixに取り大きな問題である。Eye IOはコンテンツに応じてエンコーディングを最適化する技術を開発しており、アダプティブ・ビットレート技術ではない。Netflixが同社の最初の顧客となる。

SimpleTV

Simple TVは地上波放送をタブレット、あるいはストリーミングメディアプレーヤで見る事を可能にする製品で、DVR機能も提供する。Simple TVはATSCチューナを内蔵しており、受信した信号をMPEG-4に変換し、ネットワーク経由で、iPad、あるいはRoku等のデバイスで視聴する事を可能にする。Simple TVは番組を録画する事も出来るが、それ自体にはストーレッジは無く、利用者はUSB対応のHDD等を接続する必要がある。地上波放送向専用のTiVoとSlingを組み合わせたような製品である。SimpleTVは$149で販売され、利用者はオプションで月額$5でEPGのサービスに加入する事が出来る。

SimpleTVは現在、iPad、Google TV、Roku、Boxee Boxをサポートしている。iPad以外は、通常はATSCチューナのあるTVに接続されており、SimpleTVを使うことなく地上波放送を見る事は出来、この製品の必要性があるのかは疑問である。また、Boxee Box向けには$50で、地上波放送チューナのUSBドングルが提供されている。

Kit DigitalがSezmiを買収

Sezmiは地上波とOTT-Vのハイブリッドサービスをロサンジェルスで2009年に開始し、その後幾つかの都市の拡張したが、成功をする事無く、昨年9月にサービスをシャットダウンし、OTT-Vのプラットフォームとして再スタートする事を狙っていた。同社は1月にKit Digitalに2700万ドルで買収された。Kit Digitalはインターネットビデオの資産管理ソフトウェアを提供しており、40ヶ国に顧客を持っている。アメリカの顧客はMTV、American Express、AOL、AP、Disney等を含む。

Googleの秘密のデバイステスト

Googleは新たなエンターテイメントデバイスをテストする事に対する許可をFCCから得た。テストはマウンテンビュー(カリフォルニア)、ニューヨーク、ケンブリッジ(マサチューセッツ)、それにロサンジェルスの252のGoogle従業員の家庭で、1月17日から7月17日まで行われる。デバイスの内容は秘密で、公開されている資料では家庭内のWiFi網を使い、他のエンターテイメントデバイスとBluetoothで通信するとなっている。次世代のGoogle TVか? あるいは、Google TVをエンハンスするデバイスか?

イギリス: Netflixが参入

Netflixは1月9日からイギリスとアイルランドで、ストリーミングサービスを開始した。月額はイギリスが6ポンド、アイルランドが7ポンドだが、最初の1ヶ月間は無料でサービスを試す事が出来る。BBC、CBS、Channel 4、Disney UK、ITV、Lionsgate、MGM、Miramax、NBCUniversal、Paramount、Sony Pictures、Twentieth Century Fox、Viacom等の会社がコンテンツを提供している。イギリスでは、すでにAmazonの子会社のLoveFilmがサブスクリプション型のストリーミングサービスを提供している。同社の料金も6ポンドだが、新規加入者に対してはNetflixより1ポンド安い料金で対抗をしている。LoveFilmは、最近LGのスマートTV向けのアプリを発表しているが、出荷が始まったRokuのアプリはまだである。

Netflixがイギリスで成功をするにはLoveFilmだけでなく、BCCとSkyと競争する必要がある。BBCはストリーミングサービスのパイオニアであり、そのiPlayerの評判は高い。iPlayerには、Netflix、LoveFilm等が提供するハリウッド映画は無いが、無料という大きなメリットがある。また、イギリスのメディア業界ではマードック氏が大きな力を持っており、そのSkyサービスは、コンテンツ事業者に非常に大きな影響力を持っている。Skyはその多チャンネルサービスを守るために、コンテンツの独占契約を多く持っており、コンテンツを得ていく上で、Netflixに取り大きな障害になるであろう。

Skyは、すでにその多チャンネルサービスをモバイル環境から視聴可能にするストリーミングサービスのSkyGoを始めているが、新たにSkyで提供されている番組をブロードバンドでも提供する事を発表した。このサービスは2012年前半に開始の予定で、Skyが放送権を持つ、映画、スポーツ等のチャンネルが提供される。料金は発表されていないが、月額、オンデマンドの両方が使える柔軟なプランになると発表されている。

イギリス: Rokuが発売開始

Rokuはそのストリーミングメディアプレーヤをイギリスとアイルランドで発売開始した。発売されたのはローエンドのLTとハイエンドのXSで、それぞれ50ポンドと100ポンドで販売される。現在、イギリスとアイルランド向けのチャンネルストアにはNetflix、MLB.TV、WSJ Live、Foxnews.com、Facebook、Flickr等、40程度のアプリが登録されている。アメリカでは400以上のアプリがある。

しかし、販売は困難かも知れない。YouGovが昨年に行った調査では、イギリスの世帯の10%がスマート(コネクテッド)TVの利用者だが、12ヶ月以内にスマート(コネクテッド)購入予定がある世帯は15%と低かった。クリスマスにスマートTVの購入者がどれほどいたかを調べるために、YouGovは1月に同様な調査をしたが、スマート(コネクテッド)TVの利用者率は1%増えただけであった。YouGovは、この理由はゲームコンソールでOTT-Vを見る人が増えているためだと考えている。同社によると、インターネットビデオを視聴可能なゲームコンソールを持つ18~24歳の人の率はクリスマス前から後には7%増え、25%に達した。

国際: OTT-V

  • フランス: LG ElectronicsはFilmoTVとの協力で、そのスマート(コネクテッド)TV向けにサブスクリプションVODサービスを月額9.99ユーロで開始する。フランスでは、SVODとしてはCanalPlay Infinityが提供されている。
  • ロシア: 多チャンネルサービスへの加入者が大きくと増えているロシアで、OTT-Vサービスも登場しようとしている。このために、CDN(Contents Delivery Network)の構築が進められている。MTS社は、Omlet.ruと言うOTT-Vサービスのテストを始めている。
  • イギリス: デジタル地上波とOTT-VのハイブリッドSTBのFetch TVを販売してきたIP Vision社が会社更生法の適用を申請した。

国際: 多チャンネル

  • オランダ: KNPのIPTVサービスへの加入者は第4四半期で84,000増え、140万世帯に達した。同社のデジタル地上波プラットフォームのDigitenneへの加入者は27,000世帯減り、827,000世帯となった。
  • イギリス: 第4四半期のSkyへの加入者増加は40,000世帯であった。これは、前年同期の140,000世帯から大きくと落ちている。しかし、既存の加入者によるブロードバンド、電話サービスへの加入が増えている事で、四半期の収益は7.18億ポンドで、15%の増加をした。
  • リトアニア: 通信事業者のTEO LTが提供するIPTVとデジタル地上波サービスへの加入者は2011年末で150,000世帯で、1年前より15.2%の増加をした。

国際: デジタル移行

  • オランダ: TNS NIPOのMedia Standard Surveyによると、同国のデジタルTV普及率は2011年末で72.9%であった。2011年初めの普及率は69%。放送プラットフォームとしては、デジタルケーブルがトップで51.1%のシェアがあった。アナログケーブルが48.9%、DVB-T(Digitenne)が10.5%、衛星が5.4%、IPTVが4.8%であった。1つの世帯で、複数のプラットフォームを使っているので、合計は100%を越えている。
  • 台湾: 台湾はデジタル移行完了の予定を1年早め、2014年に実行をする。デジタル移行は、2つのフェーズに分けて行われる。7月には地上波局がアナログ停波を行い、12月にはケーブルTV事業者もデジタル移行を完了させる。

VerizonとケーブルTVのアライアンス

VerizonはComcast、Time Warner Cable、Bright Houseの連合(SpectrumCo)からAWS帯域(1.7/2.1 GHz)のライセンスを36億ドルで買い、さらにLTEを含めたサービスの販売面で協力する契約を結んだのに続き、Coxとも同様な契約をした。CoxからはそのAWSライセンスを3.15億ドルで購入する。Coxは、独自でLTEネットワークを構築し始めたが、その計画を中止し、Sprintのサービスを再販していた。Comcast、Time Warner Cable、Bright HouseがClearwireのWiMaxサービスの再販契約を破棄したように、CoxもSprintとのMVNO契約を切っている。

これにより、VerizonがそのFiOSネットワークを拡大し、ケーブルTVネットワークとの競合をするのではなく、無線ブロードバンドに注力する事がはっきりとした。逆に、ケーブルTV事業者は、経験の全くないモバイルネットワークの構築から手を引き、多チャンネルサービスと固定ブロードバンドの提供に専念出来る。お互いにそのコンピタンスを追求した、アライアンスである。

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