CES

CES 2017: 家電ショーでは無いCES

今年から「CES」が展示会の公式名となり、Consumer Electronic Showの略称では無くなった。主催団体自体も団体名をConsumer Electronic AssociationからConsumer Technology Associationに変えているが、Consumer Technology Showにしなかったのは「CES」がブランドとして確立している為である。

CE(家電)からCT(民生機器テクノロジー)の変化はインターネット会社のGoogle、Facebook等、それに自動車メーカーがCTAメンバーになった頃から始まっているが、今年は展示会場での変化も明らかに見えた。最大の変化は、B2B化である。CEAで展示される製品の最終ユースはコンシューマ向けである事は変わらないが、製品を可能にするB2B向けソリューションが増えている。特にLVCCのNorth館では自動車メーカーへのソリューションを提供する会社数が大きく増え、昔はNorth館の主役であったスマートフォンのアクセサリー関係がSouth館に引っ越していた。

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CES 2017: Amazon Echoが主役

2016年の大ヒット製品はAmazonのEchoであった。Amazon Echoは2015年6月に発売になったが、発売時点ではその用途が伝わらず、インターネット・ラジオと思われ、売れ行きは良くなかった。しかし、音声でインターネットを検索し、様々な情報を得るだけでなく、Nest等のスマートホーム製品のコントロールが出来る製品である事が理解され、2016年には安いEcho DotとTapが発売される事で売上は伸びた。また、GoogleのHomeが発売され、これら製品が話題になった事も手伝い、Echoは2016年クリスマスの大ヒット製品となり、12月初めにはAmazon Echoは売り切れになり、現在も1月末までは在庫切れとなっている。

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CES 2017: Comcastの動き

これまでComcastはNCTAのINTX(元のThe Cable Show)が大きな発表の場であったが、INTXが無くなり、今年はCESでの動きが目立った。Comcastは同社のスマートホームサービスのXfinity HomeのベースになっていたiControlを買収しており、そのソリューションをX1と同様にCox、Rogers等のケーブルTV事業者にライセンスする事を発表した。Xfinity HomeはSands館でそのソリューションを展示していた。

Comcastはまた、XB6と呼ばれるDOCSIS 3.1をサポートするゲートウェイを発表した。XB6はスマート・ゲートウェイでホームネットワーク/WiFiの導入と管理をシンプルにする。スマートフォン、タブレット、ストリーミング・プレーヤ等のIPデバイスの普及で家庭内全体のWiFiが不可欠になっている。これまでのデバイスで家庭全体のWiFiネットワークの構築を行うには、ネットワーク技術の知識が必要であった。すでに、GoogleのOnHub等の家庭全体のネットワーク構築を簡単のするスマート・ルーターが発売されているが、Comcastのスマート・ゲートウェイは設置のスマート化だけでなく、勉強時間には子供のデバイスからのアクセスを制限する等の機能が加わっている。XB6はArrisとTechnicolorが製造する。

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CES 2017: スマートTV/ストリーミング・プレーヤ

RokuはそのTVパートナーにElement Electronicsを加えた。Element Electronicsは2017年中にRoku内蔵のテレビの販売を開始する。Roku内蔵のテレビはChanghong、Hisense、Hitachi、TCL、Sharp、Insignia等が発売しており、RokuによるとスマートTV市場におき、同社のプラットフォームを採用している会社の合計シェアは1年間で8%から13%に増えている。Roku内蔵のテレビは現在、約100モデルあるが、それを2017年中に150モデルにする事をRokuは狙っている。しかし、競合も登場している。

その1つはAmazonで、中国のTongfang Globalと契約し、同社が持つテレビブランドのSeiki、Westinghouse、それにElement ElectronicsがFire TVを内蔵した4Kテレビを発売する。ElementはRokuとFire TVの両方をサポートする事になるが、Rokuから他のプラットフォームに乗り換えるブランドも登場している。これまでRoku TVを売っていたHaierはRoku TVの製造をストップし、2017年モデルからはGoogleのChromecastを使う。Chromecast TVをはVizio、Philips、Polaroid等も発売/発表をしている。自社でスマートTVを開発するのでは無く、Roku、Chromecast、Android TV、Fire TV等のストリーミング・プレーヤを内蔵するトレンドになっている。

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CES 2017: VR

新たなコンシューマ向けVRヘッドセットの発表は無かったが、VR/ARはCES会場の多くの場所にあった。コンシューマ向けでは無いが、VRヘッドセットとパナソニックの製品は視野を通常の100°+から220°にする事で、頭を動かす事無く広い範囲が見え、より自然な体験を可能にしていた。今年のCESでは製品(ソリューション)の説明にVRが多く利用され、特に自動車の新たな体験を実感させる為に使っているのが目立った。まだ無い製品を体験させるにはVRの価値は高く、産業向けでは現実的な利用になっている。しかし、コンシューマ(エンターテイメント)向けでは360°ビデオを含め、方向性は今年のCESではまだ見えていなかった。

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CES 2016

CTA(Consumer Technology Association)の発表では2016年のCES(正式には今年からInternational CESに名前が変わっている)への参加者数は17万人以上で、出展会社は3,800社以上であった。1967年の第1回CESの参加者数は17,500人、出展者は100社であったので、参加者数は10倍、出展者数は38倍に増えた事になる。ラスベガス市の人口は62万人なので、CESの期間中は人口が27%増えている。それは当然大きな問題を起こす。昨年のCES参加者は176,676人で、交通を含めて様々な問題があった。CTAは今年の参加者数は同じ規模に限定すると約束をし、その通りに参加者数は増えていない。しかし、昨年の出展者数は3,631社であったので、今年は200社増えた事になるので、ラスベガスに来た人は増えている。新たな出展者殆どはSands会場のベンチャー向けのEureka Parkで、数十社規模から数百社規模に増えた。

今年のCESはトレンドが読みづらいイベンドであった。出展者数が大きくと増え、会場面積も増え、どこにフォーカスするべきかが分かりづらくなった。さらにトレンド作りをするはずの大手ベンダーがリスクヘッジした事で、さらに2016年の家電のメッセージが混乱した。大手ベンダーは大きなトレンドにフォーカスしてそれが外れるリスクを避けた為、何をアピールしたたいのかが伝わりにくくなっていた。

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2016年のトレンド予測

2016年の最も大きなトレンドは4Kの本格化であろう。これまでの4K市場は受像機だけで、コンテンツが無かった。2015年にDirecTV、Comcast、Netflix等がブロードバンドでの4Kコンテンツを配信し始めたが、4Kに対応できるブロードバンドへの加入者は限られており、利用は少ない。

SamsungはすでにIFAでUHD Blu-rayプレーヤを発表しており、CESで他のベンダーからの製品発表も予定されている。Sony、Time Warner等のコンテンツ事業者からはUHDディスクが発表されている。さらに、2016年Q1中にはDirecTVが4Kでの衛星放送を開始の予定であり、4Kコンテンツを視聴するオプションは増える。しかし、Seikiの42インチの4Kテレビが$300で買えることを考えると、4Kコンテンツの視聴方法はまだ高価であり、急速に4Kコンテンツの利用が増えはしないであろう。 続きを読む

CEAがCTAになる

家電製品の最大の展示会であるCES(Consumer Electronic Show)を開催している家電業界の団体、CEA(Consumer Electronic Association)はその名称をConsumer Technology Associationに(CTA)に変えた。CTAの

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CES 2015年の来場者数は176,676人

CEAは第3者が行ったCES 2015年の来場者数調査の結果を発表した。これによると、CES 2015年の来場者数は176,676人で、昨年より10%増えた。海外からの来場者は48,833人で、2014年から19.6%も増えた。来場者の急増はCEAに取り必ずしも良い事ではない。混雑は展示会場

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CES 2015

CESの話題の中心はいつもはSony、Panasonic、Samsung等の大手CEメーカーが展示しているラスベガス・コンベンション・センター(LVCC)のセントラル館である。しかし、今年は違った。今年の話題の多くは、自動車関係のノース館、ネットワーク、ドローン等の展示があったサウス館、それにウェアラブル、スマートホーム等の提案があったサンズ・コンベンション・センターからの発信であった。

特にノース館の自動車メーカーはCESの重要な展示者になっている。数年年前は1、2社であったのが、今年はBenz、Chevrolet、Chrysler、Audi、Ford、Toyota、VW、Ford、Hyundaiと多くの参加があった。家電ベンダーから大きな話題が無かったが、自動車が今年のCESを盛り上げていた。

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