Binge Watchingの動向

先月号で18~29歳の61%はテレビ視聴の媒体としてインターネットを主体にしていると書いた。OTT視聴での特徴の1つにBinge Watching(まとめ見)がある。OTTでの視聴と共にBinge Watchingも増えている。

YouGovはテレビ番組をNetflixのようにまとめて公開するのと、既存のテレビ放送のように1週間毎に公開するどちらを好むかのアンケート調査をした。18~34歳ではまとめ公開を好む人達は68%であるのに対して、1週間毎を好むのは17%で、圧倒的にBinge Watch派であった。35歳から54歳でもまとめての公開を好むのは52%で、週毎がの32%を上回っている。55歳以上では週毎が44%で、まとめ公開の27%を上回っている。全体ではまとめての公開を好む人が45%、週毎の公開を好む人は32%であった。

ミレニアル世代のスポーツ視聴

ミレニアル世代のスポーツ視聴が減っていると言われている。しかし、McKinsey & Companyは30代以下の世代のスポーツ視聴は減っているのでなく、視聴に仕方が変化しているとの分析を発表した(https://goo.gl/d5CnJC)。テレビでのスポーツ視聴は減っている。Nielsenの統計ではESPNの視聴は17%落ちている。NBC、Fox、CBSのスポーツ中継はそれぞれ7%、8%、それに6%と減っている。しかし、地上波ネットワーク全体の視聴率は14%、多チャンネル向けネットワークは9%減っているので、特にスポーツの視聴が減っているのではない。

ミレニアル世代のNFL試合の視聴率は昨年から9%減っている。これはジェネレーションX(30代後半から50歳)の6%減少より多い。しかし、面白いことにミレニアル世代のNFL試合の視聴者数自体は増えている(世代人口の65%から67%への増加)。視聴する人は増えているが、視聴率が減っているには、一人あたりが見る試合数が8%減り、さらに1試合あたりの視聴時間が1時間12分に減った為だとMcKinseyは分析している。これまでのスポーツファンの様に好きなチームの試合は可能なだけ見、それも試合の最初から最後まで見続けるのでは無くなっている。見たい試合だけを見、それも部分的にしか見ていない。

放送局の地元拠点が不要になる

FCCは1940年からある規制を変更し、ラジオとテレビ放送局に対して地元にオフィスを持つ必要性を無くした。FCCはこの規制が必要であったのは地元とのコミュニケーションの為だが、コミュニケーションの手段は電話、あるいはデジタル媒体になっている現在、拠点の必要性はなくなったと説明している。放送局

放送チャンネルの再編成

FCCは競売した放送チャンネルの周波数帯を通信事業者が利用出来るようにする為のチャンネル再編成(Repack)の為の$10億の支給を開始する。競売されたチャンネルを開放する為に1000近い放送局の周波数が変わる。これを完了させるためにFCCは放送局とその再送信を行う多チャンネルサービス事業者に対して助成金を出す。放送局は費用の62%、多チャンネルサービス事業者は52%を得ることが出来る。この為に計上されている予算は$17.7億だが、これを超すことは確実でFCCの最新の見積では$18.6億になっている。今回、支給されるのは最初の段階で必要な費用分の$10億である。

送信契約を巡る戦い

放送視聴者が減る中、地上波ネットワーク、それに多チャンネルサービス向けネットワークに取り、送信契約料は重要な収入になっている。Altice USAとDisneyの紛争は解決したが、争いは他でも起きている。ケーブルTV事業者のCharterはViacomとの契約で揉めている。契約期日が過ぎ、V