ComcastがiPadへの配信テストを開始

ComcastはMotorola製のAnyPlayと呼ばれるデバイスを使ったiPadへのTV番組の屋内配信をデンバーとナッシュビルでテスト提供を始めた。Cablevision、Time Warner Cable、Coxが始めているiPad向けサービスは、TV放送と同じ番組をIPで同時再配信する物だが、ComcastのサービスではケーブルTVでQAMで配信されている番組をMotorolaのAnyPlayを使ってリアルタイムでIPにトランスコードし、WiFiでiPadに送る。AnyPlayはQAMチューナを内蔵し、イーサネットで家庭内のWiFiルーターに接続する。Motorolaはこの製品をTelevationとして、2011年のCable Showで発表をした。Comcastはこのサービスを現在、デンバーとナッシュビルでトリプルプレーに加入している世帯に無料で提供をしている。

TWCがiPhoneへの配信を開始

iPadへのTV番組の配信を一番先に始めたTime Warner Cableは、iPhoneのサポートも開始した。新たに発表されたTWCのiPhoneアプリケーションは、iPad向けと同様にDVRのコントロールに加え、200近いTVチャンネルが視聴出来る。Viacomは依然として、これらデバイスへの配信を許可していないので、Viacom系のチャンネルは視聴出来ない。TWCは、Android向けのアプリケーションも開発しており、Android 4.0の導入が始まった時点で、Androidアプリを公開する予定。

Dishの発表

Dish NetworkはCESで数多くの発表を行った。

  • 衛星ブロードバンドサービス: Dishは、倒産したDBSD North America、TerreStar等を買収する事で、帯域を得て、独自のブロードバンドサービスを提供する事を計画しているが、FCCからの認可をまだ得ていない。今回のサービスはViaSat社のExede衛星ブロードバンドサービスの再販で、電話、あるいはケーブルTV事業者のブロードバンドサービスを受けることが出来ない地域に住む、800万から1000万世帯を対象にしている。競合のWildBlueが提供しているサービスは、1.2 Mbpsであるのに対して、ViaSatは同額(月$80)で12 Mbpsのサービスを提供する。
  • サーバーアーキテクチャーのマルチルームDVRのHopperとJoeyの発表。Hooperは2 GBのHDD、6つのチューナを持ち、最大で4つのクライアント(Joey)をサポート出来る。Hopperは4大ネットワークのプライムタイムの番組を自動的に毎晩録画する事が出来る。
  • Blockbuster Movie Passと呼ばれていたDishサービスの会員向けのDVDレンタルとストリーミングのサービスをBlockbuster @Homeとブランド名を変え、新たに4,000のストリーミングコンテンツを加え、25,000タイトルとしした。Blockbuster @HomeはDishサービスの利用者向けの月額$10のオプションで、ストリーミングコンテンツに加え、100,000タイトルのDVD郵便レンタルを提供する。Blockbuster @Homeのストリーミングコンテンツは、PCだけでなく、iPad、それにDishのSTBからもアクセスが出来る。

TWCがInsightを買収

FCCはTime Warner CableによるInsight Communications買収を許可した。Insightはインディアナ、ケンタッキー、オハイオ州でケーブルTVを提供し、679,000世帯の加入者を持つ。Time Warner Cableは第4四半期に129,000世帯を失い、その加入世帯は2011年末で1189万世帯となっている。

FiOS TVの加入者

VerizonのFiOS TVへの加入世帯数は、2011年第4四半期に194,000増え、2011年末で417万世帯に達した。FiOS TV に次ぐケーブルTVサービス事業者はCharter Communicationsで、2011年9月時点で437万世帯の加入者があった。Charterの2011年末の加入者数はまだ発表されていないが、Charterは加入者を減らしているので、その差はかなり縮まっている。

Netflixの加入者が増える

値上げの影響で第3四半期に800,000の加入者を失ったNetflixは第4四半期でカムバックを見せた。アメリカ国内だけでの加入者数は第3四半期から610,000増え、2440万人に達した。ストリーミングサービスへの加入者は2167万で、第3四半期の2145万人から220,000人増えた。しかし、DVDレンタルへの加入者数は1393万人から1117万人へと大きな減少を見せた。両方のサービスへの加入者は1159万人から844万人に減った事になる。

Netflixは、サービスを切り離すことで、強制的にDVDレンタルからストリーミングサービスへの移行を進めようとし、その通りの結果になっている。しかし、DVDサービスへの加入者が大きくと減少している事は、Netflixに取り必ずしも良いことではない。第4四半期におけるDVDレンタルの収益は1.94億ドルで、52%の利益があった。これに対して、ストリーミングの収益は5200万ドルで、11%の利益率であった。Netflixはストリーミングサービスを海外でも展開を始め、さらにより魅力的にする為に、オリジナルコンテンツを含め、大きな投資をしている時期であり、利益率は、DVDレンタルより低くて当然である。しかし、急速にDVDサービスの加入者が減ることは、大きな収益源を失うことになる。第4四半期の売り上げは8.76億ドルで、前年同期から47%増えたが、収益は4100万ドルで、13%の減少をしている。

国際的には、Netflixの加入者は380,000人増え、186万人に達した。また、同社はスマートTV、Blu-rayプレーヤ、ストリーミングプレーヤ、ゲームコンソール、スマートフォン、タブレット等、800以上のデバイス向けのアプリが提供されていると発表している。

YouTube: 一日40億本を配信

YouTubeが配信するビデオの本数は昨年の5月から25%増え、一日で40億本に達した。YouTubeにアップロードされるビデオは、一日あたり60時間に達している(5月では48時間)。しかし、ビデオの多くはユーザ投稿の物であり、1週間で視聴されるビデオの内、広告収入があるのは10.7%の30億本でしかない。サイトのバナー広告の収入は1年で50億ドルになっている。

Huluの売り上げは4.2億ドル

Huluの2011年の売り上げは、予定の5億ドルには達しなかったが、2010年から60%アップの4.2億ドルであった。有料のHulu Plusの加入者数は、2011年末で150万人であった。コンテンツのライブラリーは2010年から2011年には40%増加した。2012年にコンテンツに対して5億ドルの投資をする事を発表した。Huluは、TV番組を再配信するだけでなく、オリジナルコンテンツにも手を出し、春にはその最初のシリーズ、Battlegroundの公開をする。Battlegroundは、大統領選を話題にしたドラマで、Hulu、それにHulu Plusで提供される。

Netflixもすでに、オリジナルコンテンツの調達を始めている。YouTubeもオリジナルな100のチャンネルを立ち上げており、AmazonもAmazon Studioを設立している。オリジナルコンテンツは、制作コストがかかり、リスクもあるが、コンテンツ事業者との契約更新無しで使い続けることが出来る。通常、決まった期間、あるいはストリーム数に応じて再契約が必要であり。また、新しい国でサービスを提供する際は新たな契約が必要になる。これに対して、オリジナルコンテンツは、自由に再利用が出来るメリットがある。

ConnecTVのベータサービス開始

昨年11月に10社の大手地上波放送局会社(Gannett、Hearst、Belo、Scripps、Cox、Media General、Meredith、Post-Newsweek、Raycom、それにBarrington)が、ConnecTVの協力でソーシャルTVのサービスを開始する事を発表した。これら会社は合計で、201の放送局を保有している。1月末に、このConnecTVグループは、公開ベータテストを開始した。ConnecTVアプリケーションは、現在、Windows、OSX、それにiPad向けが提供されている。ConnecTVは、TVからの音声を使い、利用者がどのチャンネル(番組)を見ているかを判断し、その番組に関連したコンテンツを表示する。コンテンツは、その番組に対する情報、クイズ、コメント等がある。見ている番組は、その時点で放送している物に限られず、DVRに録画した物でも、認識され、適切なコンテンツが提供される。ページには広告が掲載され、それが収入源となっている。

Technicolor: 1000万台のDTAを出荷

Technicolor社は、Comcast等の北米のケーブルTV事業者に対して、1000万台のDTA(Digital Terminal Adapter)を出荷した。DTAは、単方向のSTBで、ケーブルTV事業者がアナログサービスの加入者をデジタル移行させるために使っている。単方向なので、IPG、VOD等の機能は無いが、CAS(コンディショナルアクセス)内蔵禁止規制の対象にはならないので、CableCARDをサポートする必要なく、コストが低くなる。DTAはこの他、Cisco、Motorola、Pace等が提供している。

ケーブルTVのSTBにCASを内蔵する事を禁止し、CableCARDとして提供する規制は2007年7月に有効になり、それ以来、大手10のケーブルTV事業者だけで、3200万台のCableCARD対応STBを導入している。この規制の目的は、STBの標準化で、SBT機能のTVセットへの組み込み等を促進する事であった。しかし、ケーブルTV事業者が導入しているSTB以外でのCableCARDの導入はたったの554,000台でしかない。

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